【本庄保険金殺人】“嘘つき情報源”の発言を垂れ流したマスコミを直撃! 「無実」を訴える死刑囚・八木茂と事件の真相!!

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■八木死刑囚にも怪しい事実はあるが…

 ただ、報道の印象と裏腹に有罪に疑問を抱かせる事実が色々あるとはいえ、八木死刑囚にはこのうえなく怪しい事実もある。

 まず、保険金詐取目的で殺傷したとされる3人の男性はいずれも、八木死刑囚に対する債務を抱えており、八木死刑囚の愛人女性と「結婚」させられていたうえ、多額の保険をかけられていた。そして実際、上記の佐藤氏が亡くなった際には、佐藤氏と「結婚」していた八木死刑囚の愛人女性に約3億円の保険金が支払われている。

 さらに八木死刑囚は一貫して無実を訴えているが、共犯者とされる3人の愛人女性は無実を訴えていない。彼女たちは法廷で涙ながらに罪を認めたうえ、それぞれ無期懲役、懲役15年、懲役12年という重い刑罰を受け入れている。こうした事実が持つ意味は決して軽くない。

 しかし、あまり報道されていないが、実は裁判の中では、愛人女性たちの自白にも疑念が突きつけられている。弁護側の依頼で鑑定を実施した心理学者によると、3人の女性のうち、大半の犯行を実行したとされる無期懲役囚の女性は過酷な取り調べにより「偽りの記憶」を植えつけられた可能性がある、というのだ。つまり、やってもいない殺人行為をやったと思い込んでいる可能性を指摘されている、ということだ。

 ちなみに「偽りの記憶」は、日本ではまだあまり知られていないが、欧米では有名な心理学の概念だ。


■十年で死ねば九億もうかる

yagi0824-4.jpg画像は、八木死刑囚の弁護団が冤罪を訴えるために出版した「偽りの記憶」(現代人文社)より

 では、3人の被害者が八木死刑囚の愛人女性たちと「結婚」させられ、多額の保険をかけられていたことについて、保険金殺人以外の目的は何か考えられるだろうか。実はこの点に関し、八木死刑囚本人が逮捕前に行っていた「有料記者会見」で興味深いことを言っていたようだ。

〈保険金十億円の掛け金払っても、十年で死ねば九億もうかる〉(朝日新聞東京本社版2000年3月25日朝刊。原文ママ)

 記事によると、このコメントは、保険の掛け金を毎年1,000万円ずつ、10年に渡って払い続けても、被保険者が10年で死亡し、10億円の死亡保険金が得られれば、9億円もうかる、という意味(10億円-1,000万円×10年=9億円)だったらしい。要するに八木死刑囚は債務者たちに対し、ハイリスク・ハイリターンの「投資」、あるいは「ギャンブル」のような感覚で保険をかけていたことを示唆していたのだ。

 死刑囚は弁護人、親族以外の人間との面会、手紙のやりとりを厳しく制限されており、筆者が八木死刑囚本人に直接このあたりの真相を問いただすことは叶わない。債務者たちを自分の愛人と「結婚」させたうえ、多額の保険をかけていた本当の目的は何だったのか。今後、再審が開かれることがあれば、八木死刑囚にはそれを公判廷で詳細に語ってほしい。

(取材・文・写真=片岡健/【死刑囚の実像】シリーズまとめ読みはコチラから)

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