50年前に起きた重大UFO事件に新展開か? 「ウェストール事件」の目撃者が“黒いスーツの男たち”について語りはじめた=オーストラリア

 UFO関連の重大インシデントとして有名な「ロズウェル事件」に次ぐレベルのミステリーなのが「ウェストール事件」だ。現場で間近から目撃した者の数が過去で最も多いといわれるこの事件、しかしその闇は深く、何度も忘却の彼方へ追いやられようとしてきた一件だったが、それでも真相究明の一縷の望みはまだ潰えていないようだ。


■生徒、教職員を含めて200人以上が目撃

 50年前の1966年4月6日、オーストラリア・メルボルン郊外の街・ウェストールの学校の近くで“事件”は起きた――。校舎のすぐ近くにある小高い雑木林に3機の金属製の円盤型飛行物体がまるで隠密作戦中であるかのように音もなく静かに着陸したのだ。目撃者によれば、その物体はどこからともなく素早くやってきてほんの僅かの間、雑木林の上でホバリングしてからゆっくりとスムーズに着陸したという。

 いや、“着陸”したというのは正確ではなさそうだ。当時この学校の生徒であったテリー・ペックさんは、僅か6mほどの至近距離でその円盤型の飛行物体を目撃したと証言していて、乗用車よりも大きいその物体の底の部分にはライトがついていたと話している。そのライトの光はずっと雑草が生い茂る地面を照らしていたということから、未確認飛行物体は完全には地表に接していなかったのではないかとも思われる。この3機のUFOはその後すぐに再びゆっくりと浮上し、ある高度に達すると来た時と同じように素早くどこか彼方へ飛び去ったという。

50年前に起きた重大UFO事件に新展開か? 「ウェストール事件」の目撃者が黒いスーツの男たちについて語りはじめた=オーストラリアの画像1画像は「Mystery Documentary」より

 このペックさんの証言は、ウェストール事件に興味を持って独自に調査をはじめたシェーン・ライアン氏がドキュメンタリー番組『Westall ’66: A Suburban UFO Mystery』(2010年6月放映)の取材で行ったインタビューで聞き出したものである。ライアン氏はこの時の取材で、当時のウェストール事件目撃者の100人以上に接触して話を聞いている。

 同じくこの学校の生徒で当時12歳だったジョイ・クラークさんは、この時、好奇心旺盛な生徒たちの多くは、この飛行物体を目指して授業そっちのけで雑木林のほうへ我先にと駆け寄っていった、と話している。「彼ら(UFOは)はこの世のものではありませんでした。それはこれまで見たこともない物で、絶対にどこか“別の場所”から来たものだと考えています」とクラークさんは語っている。

 学校の生徒、教職員を含めて200人以上がこの未確認飛行物体を目撃したといわれているが、クラークさんらの証言によれば、しばらくして雑木林と学校に数名の軍人と警察官がやってきたという。そして彼らは「君たちは集団ヒステリーにかかっていたのだ。今見たのは気象観測用の気球で珍しいものでもなんでもない」と生徒たちに告げたという。そして軍人か警官かわからない黒いスーツの男たちが、生徒たちに個別に何かを言い聞かせていたということだ。

 ワクワクするような光景を間近で目撃して浮き足立っていた生徒たちだったが、その後こうしたことがたて続けに起こり、この話は言い出し難くいものになってしまった。それでも生徒たちの多くは家に帰ってから親や家族に今日起こったことを伝えたというが、翌日からは学校側からも今回の一件については今後一切話題にしてはならないと口止めされたという。こうして、ウェストール事件は闇へと葬られていく手筈が整っていったのだ。

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