大島てるが初めて語る、約100円で事故物件を見抜く方法「孤独死現場の床を擦ると死臭が…」
――実質的に、土地を所有している人の、戸籍謄本の一部を見られるようなものなんですね。
大島「遺書があればかなり絞れますし、他にもいろいろな材料から判断することはできるんです。いついつ以降の日付の新聞が取り込まれず郵便受けに溜まっていただとか。時間が経てば経つほど推定が困難になってきますが。ちなみに、大晦日や元旦あたりに死んでしまうと、没年が確定できないということもあります」
それで、「頃」などと記載されるというわけだ。
大島「今、お話ししたことは必ずしも大家や地主に限ったことではなくて、マイホームを持っているみなさんについても同じことが言えるんですよ。ですから、中古マンションや中古戸建ての売 買の際に、売り手である現所有者は当然生きている人間ですが、『どういう経緯でそのマンションなり戸建てなりを持つに至ったのか?』がわかるというわけです。
相続の年月日がはっきりしないという場合なら、孤独死の後、たとえば、絶縁状態だった子どもが遺産を処分しようとしているのでは?などと想像することができるのです。
ただ、これは『いつ死んだかわからない』ということを意味しているだけなので、 もしかしたら富士樹海で死んですぐには発見されなかっただけかもしれないし、昨年のマレーシア航空の墜落事故みたいなことになっているだけなのかもしれない。
普通に病院で、あるいは自宅で看取られて亡くなったら、『頃』とか『推定』とか『不詳』といった表現にはなりません。いつ亡くなったかわからないなんてあり得ないですよね?そうでない場合にそのような表現になる。ただし、亡くなった現場について何かがわかるわけではありません。他の情報と組み合わせて考えなければならないということです」
――ダブルチェック、トリプルチェックが必要だということですね。
大島「そうです。ただ、『かなり怪しい』ということはご理解いただけると思います」
――物件を買う時には、必ずやるべきだと?
大島「そう思います。賃貸物件だと今の話は関係ないのですが、マンションや戸建てを買う場合はじっくり読むべきだと思いますね。実際、ちょっと前に某番組で芸人さんと『事故物件で一晩過ごす』という企画があったんですが、そのロケの物件が独り暮らしのお年寄りが孤独死していたというマンションだったんです。自殺でも殺人でもなく、火事でもなくて、孤独死なので、『事故物件ではない』と言い張る業者も結構いるんですが、グロいことになっていたのは間違いないんですよ。 ウジが湧いたり、悪臭がしたり、シミが残っていたり。特殊清掃の業者さんが掃除した後だったのですが、リフォームしたわけではないので、シミなんかはあるわけですよ。フローリングは取り替えられていなかったですから。スタッフさんが床を手で擦ったら『うわっ…』っという悪臭がしました」
――えーっ…。
大島「犬のふんでも、乾燥したら臭くなくなっても、中の部分をほじくり出したら臭いですよね。それと同じような感じでした。それはともかく、その部屋の登記情報を後日確認してみたら、案の定『平成27年3月日不詳相続』と書 いてありました。月はわかるけれども、日にちまではわからない。上旬か中旬か下旬かすらわからないという意味です。これは結構グロいケースだなと思いましたね」
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