生き埋めでどれだけ生きられる? 試しに棺桶に入ってみたら…
ある意味究極の肝試しといえるのではないだろうか? 生き埋めでどれだけ辛抱できるのか試そうと、超無謀な試みに挑戦した男性がいる。
■無謀過ぎる“生き埋めチャレンジ企画”
その無謀(!?)な男性はイギリスで人気のサイエンス・プレゼンター、グレッグ・フット。これまでにも数々のTVやラジオ番組内で科学の謎を追求している。600個のジャガイモから巨大電池を作ってみたり、火だるまになって演奏してみたり、感電死スレスレまで電流を通してみたりと体を張っているチャレンジャーである。
今回の生き埋め企画はBBCの番組のもので、実験現場はとある墓地。グレッグの指には血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターが装着され、万が一の事態に備えて医師や救急車がスタンバイする。棺桶の中に横になり、その上に透明なプラスチック板を取り付けられ完全に密閉され、実験がスタート。
最初は余裕があったグレッグに異変が起きたのは開始後3分が経過した頃だ。動画では徐々に板の表面が結露で曇り始め、棺桶内の酸素が欠乏していくのが目に見えてわかる。ピピピっと危険を知らせるアラームが鳴り、グレッグはやがて苦悶の表情に加え、空気がないことを必死に訴え始めたのだ。
棺桶内の二酸化炭素濃度がこれ以上高くなり過ぎないうちにドクターストップがかかりグレッグは無事解放されたが、仮に同条件で生き埋めにされた場合、生存できる時間はおよそ60分間と見積もられているそうだ。もっとも、体の自由がきかない狭く暗い空間では酸素がなくなるより先にパニックが起きる可能性も高く、脱出のためには強靭な精神力が必要であろう。
ちなみに専門家によると、海へ潜るダイバーなどのような息を止める特別な練習を行っていないごく普通の人々の場合、1分程は息を止めることもできるだろうが、数分以上息ができない状況だとまず先に意識を失ってしまうという。脳へ送られる酸素が減ると脳へ深刻なダメージがかかってしまい、もし助かったとしても身体的機能が元通りになる保証はないという。
■20世紀以前には埋葬後に息を吹き返した例も
そもそも挑戦してみようと考えるだけで鳥肌モノだが、どうやら他にも奇特な人々がいるようで、昨年秋にはアメリカのケーブル・衛星テレビ局である「A&E」ネットワークのハロウィン向け特別企画番組『Fear: Buried Alive』で立候補した3人のチャレンジャーが地下1.8メートルへの生き埋めに挑んだ。もちろん赤外線カメラを棺桶に取り付けて心拍数や血圧などをチェックできる万全の状態で撮影されたのだが、アメリカでは最近この類の挑戦番組が増えてきているようである。
管理が行き届いたなかで挑戦するならともかく、過去には実際に生き埋めにされた不幸な事故が時々起きている。死亡の認定が曖昧だった20世紀以前には、埋葬後に息を吹き返したであろう事例が結構あるのだ。
例えば1871年にはインド在住であったフランス人の少女マリー・ベストが病死後直ちに埋葬されていたが、10年後に掘り起こした際には釘打ちされた棺桶の蓋が外れていてマリーの半身が飛び出していたのだ。激しく頭を打ち付けたのだろうか、右頭蓋骨の骨折と喉をかきむしった後が見られたという。
危険を伴う生き埋めチャレンジ。言うまでもないが、くれぐれも興味本位で行わないようご注意を。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Medical Daily」、「Inquisitr」、「Daily Mail」ほか
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