女子高生コンクリート殺人事件で実名報道を決断した編集長が本気で語る「元少年A問題」! 花田紀凱VS康芳夫対談

【元「週刊文春」編集長、月刊「WiLL」編集長の花田紀凱VS国際暗黒プロデューサー・康芳夫! 暴走老人対談企画 第五弾】

★康芳夫&花田紀凱対談まとめはコチラ

 長らく続いてきた康芳夫花田紀凱による暗黒放談企画も、いよいよ今回で最終回。今回は、昨年、1997年の自らの凶行を振り返る手記『絶歌』(太田出版)を匿名のまま出版し、多くの非難を浴びた「神戸児童連続殺人事件(1997年)」の犯人・元少年Aを巡る『週刊文春』の報道をテーマにお届けする。かつて未成年の凶悪犯罪に対し「野獣に人権はない」と実名報道に踏み切った花田紀凱は、一連の報道をどのようにみるのか!? 平成の怪物・少年Aを「ただのチンピラだ」と斬り捨てる昭和の“虚業家”康芳夫が、その視点に迫る。

女子高生コンクリート殺人事件で実名報道を決断した編集長が本気で語る「元少年A問題」! 花田紀凱VS康芳夫対談の画像1左から花田氏、康氏。50年以上の付き合いがあるふたり


■コンクリート事件で実名報道を決断した花田氏

――先日『週刊文春』が元少年Aの写真を掲載したという報道については、どう思われますか?

花田紀凱(以下、花)「僕が『週刊文春』編集長の時に、東京の足立区で『女子高生コンクリート詰め殺人事件』があったの(1989年)。高校生たちがね、女子高生を監禁した後、殺害したという。その時に、殺された少女の写真は報道で出るわけ。でも、加害者の少年たちは少年法で守られて、なんにも出ないっていうので、僕は“おかしいじゃないか”って思って『週刊文春』で実名を出したの。その時ある新聞社にインタビューされて“野獣に人権はない”って言って問題になったんですけどね。要するに“一方的に被害者だけ晒されるのはおかしい”ということでやりました」

 花田編集長の決断は、少年法を巡る問題として、当時の日本中を巻き込むスキャンダルとなった。

「それははっきりいって“少年法が今の時代にそぐわない”ということだと思いますよ。あれは戦後、かっぱらいだとかが横行した時に、そういう“少年たちが更正するために17歳以下は名前を出さない”ということで作られた法律なの。その後いろんな重大事件が起こった時に、どこまで適用されるかっていうのは難しいところなの。だから僕らは“もう一回少年法のことを考えた方がいいよ”という意味で出したわけです。それから多少改正はされてるんだけど、根本的なところはされてない。あれはやっぱりもうちょっと論じた方がいい話題ですね」

――今回の掲載でも、やはり問題になっているのは少年法についてです。

「少年Aは『絶歌』という本を書いたし、ブログで発信してるんでしょ? だから“出されてもしょうがないんじゃないの?”とは思いますね。でも、今回はまだ目線を入れてましたよね。あれは“ヒヨってるな”って思いました。ホントに覚悟があるんだったら、名前も出すくらいのことは考えられたでしょうね。あるいは少なくとも目線は入れないとか」

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