「エイリアンの頭蓋骨」は世界中に存在した!? 1万3000年前から現代まで続く“頭蓋変形”の深い謎

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頭蓋変形を受けたインカの頭蓋骨 Didier Descouens投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

 古代遺跡から発掘される「長く伸びた頭蓋骨」。

 インディ・ジョーンズの映画などでもおなじみのこの異形は、一部のオカルトファンや古代宇宙飛行士説の支持者たちによって、「宇宙人が地球を訪れていた決定的な証拠」としてもてはやされてきた。

 しかし、科学メディア「LiveScience」によれば、この「エイリアン頭骨」は、一部の特殊な地域だけでなく、南極を除くすべての大陸で発見されているという。しかも、それは宇宙人のDNAなどではなく、人類が自らの手で行ってきた「頭蓋変形」という世界的かつ普遍的な文化だったのだ。この奇妙な身体改造の歴史と真実とは。

1万3000年前のオーストラリアからフランスまで

「頭蓋変形は、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アジア、オセアニアの頭蓋骨から発見されています」と生体考古学者のマシュー・ベラスコ氏は指摘する。

 ペルーのナスカ地方など、中南米のミイラが特に有名だが、それは乾燥した気候のおかげで保存状態が良かったに過ぎない。

 現在確認されている最古の証拠は、なんとオーストラリアのビクトリア州南部、コウ・スワンプ遺跡から発見された少なくとも1万3000年前のものだ。その後、ヨーロッパ(1万2500年前)、中国(1万1000年前)、イラン(1万年前)と、新石器時代に世界中で同時多発的にブームを迎えている。

 驚くべきは、これが単なる「古代の野蛮な風習」ではなく、ごく最近まで続いていたという事実だ。

 パプアニューギニアのアラウェ族では1世紀足らず前まで記録されており、さらに驚くべきことに、20世紀初頭のフランスでも行われていた。「バンドー」と呼ばれるこの習慣は、赤ちゃんの怪我を防ぐためと信じられ、生まれた直後から最長4年間も頭を縛り付けていたという。これは「トゥールーズ変形」と呼ばれ、第一次世界大戦頃まで存在した。

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トゥールーズ変形 By Unknown / restoration and digitization. Didier DescouensOwn work, CC BY-SA 4.0, Link

なぜ頭を長くするのか?

 変形の方法は、生後6ヶ月頃から1〜2年の間、赤ちゃんの柔らかい頭を布で縛り上げ、円錐形に伸ばすのが一般的だ。

 では、なぜそんなことをしたのか?

 地域によって理由は様々で、部族内のステータスや帰属意識を示すためであったり、中国の纏足(てんそく)のような「美の基準」であったりした。

 また、ペルーのコジャグア族は「自分たちの出身地である山の形に似せるため」とスペイン人に語ったという。

 しかし根本的には、「それが我々の文化だから」という、現代の私たちが子供にピアスを開けたり、宗教的な割礼を行ったりするのと同じ、ごく自然な「子育ての一環」だったようだ。

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ハンガリーで発見された女性の頭蓋骨(5世紀頃) By Ceoil – Own work, CC0, Link

現代人も「エイリアン」と変わらない?

 21世紀の我々から見れば、赤ちゃんの頭の骨を強制的に変形させるなど、狂気の沙汰に見えるかもしれない。

 しかし、人類の歴史において、人体は常に「表現のキャンバス」だった。

 5000年前のヨーロッパではすでにタトゥーがあり、2000年前のマヤ文明では歯を削って宝石を埋め込んでいた。東南アジアの首長族の歴史も1000年に及ぶ。

 現代の我々だって、角のインプラントを入れたり、眼球にタトゥーを入れたり、豊尻手術を行ったりしているではないか。

「頭蓋変形は、身体改造と自己表現という普遍的な実践の一部に過ぎない」とベラスコ氏は語る。

 長く伸びた頭蓋骨は、星の彼方から来た異星人の証拠ではなく、私たち人類が昔から持ち合わせている「自分をどう見せるか」という、少しだけ過激な自己主張の痕跡だったのだ。

 科学はすでに、この奇妙な頭蓋骨の正体を説明している。だが、人類の歴史が示してきた「共通の異形」が、単なる偶然の文化現象だったと言い切るには、どこか物足りなさも残る。

 古代の人々は、いったい何を見ていたのか。誰に憧れ、何を模倣しようとしていたのか。

 もし彼らが見上げていたのが、夜空の向こうから来た“訪問者”だったとしたら――。

 長く伸びた頭蓋骨は、科学の説明を超えたロマンの入口として、これからも語り継がれていくのかもしれない。

参考:The Daily Grail、ほか

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