まるで航空機の計器盤… 4600年前のエジプトで作られた謎の石板「デフジの供物台」はオーパーツなのか?

従来の解釈では説明がつかないほど不可解な遺物の一つが、研究者や異端的な歴史家たちの間で激しい議論を巻き起こしている興味深いエジプトの石板「デフジの供物台」だ――。
■「デフジの供物台」はオーパーツか
オランダのライデンにある国立古代博物館に所蔵されている直径49cm、厚さ13cmのアラバスター製の石板「デフジの供物台(Offering table for Defdji)」は、古代エジプトの貴重な遺物であるが、多くの点で注目に値する。中でも特筆すべきは円形であることで、当時のエジプト文明における供物台のほとんどは長方形であったからだ。
さらにこの石板は非常に複雑な三次元の表面デザインを特徴としており、完全に滑らかな円形のくぼみ、隆起した浮き彫り、そして正確な幾何学的角度で交差する溝が刻まれている。
この彫刻のデザインこそが、その起源に関する尽きることのない憶測を掻き立てる要因となっている。全体的なデザインは、あたかも航空機の操縦席のフロントパネル計器盤や、あるいは現代の機械のインターフェースにあるダイヤルや計器類を彷彿とさせる。
これらの「ダイヤル」の下には、人間の手で操作されるのを待っている物理的なスイッチやレバーそっくりの隆起した長方形の形状が配置されている。石工の精巧さは、まるで機械で作られたかのようで、紀元前2400年頃の職人たちの技量としては驚くほどの超絶技巧である。
謎に包まれたエジプトの石板は、異質な遺物“オーパーツ”分野の考古学において、間違いなく注目の的となっている。
歴史メディア「Ancient Origins」によれば、超古代に地球外文明が人類に文明を授けたとする「古代宇宙飛行士説」の支持者たちは、この遺物は本物の操縦パネルが石化した残骸か、あるいは興味深い「カーゴカルト(cargo cult)」のレプリカのどちらかであるという。
カーゴ・カルト(積荷信仰)とは、南太平洋の島々で第2次世界大戦中に発生した、西洋の物資(カーゴ)を神聖視する信仰で、飛行機や物資を呼び込もうと、飛行場や飛行機の模型を木で作るなど、表面的な形式を真似する行為を指す。
カーゴ・カルト説によれば、この謎めいたエジプトの石板は、彼らが目撃したものの完全には理解できなかった地球外文明の技術への敬意の表れであるという。
この説を支持する人々は、その主張を強く裏付けるために、別の珍しいエジプトの遺物を挙げることが多い。
エジプトのアビドスにあるセティ1世の神殿で発見された、ヘリコプター、飛行機、潜水艦のように見える不思議なヒエログリフ(神聖文字)の彫刻や、紀元前200年前後のプトレマイオス朝時代の墳墓から発掘され15センチほどの木製彫像である「古代エジプトのグライダー(サッカラ・バード)」などである。

歴史的文脈を逸脱したオーパーツの存在は学界ではおおむね否定されているものの、オーパーツの物語は人類の起源に関する隠された真実を解き明かしたいという人々の根源的な欲求に訴えかけている。
この謎めいたエジプトの石板は、実はエジプト学者によって精巧な「七つの聖油」の供物台として広く認識されている。これらの供物台は、紀元前2686年から紀元前2181年頃の古王国時代における、エリート層の埋葬儀式において不可欠で非常に神聖な物品であったということだ。
文字盤によく似た完璧な円形の窪みは、実は特定の儀式用の液体を溜める小さな容器として機能しており、祭礼用の香水、杉油、リビアの軟膏といった珍しい物質を含むこれらの油は、古代においてきわめて貴重で高価なものであった。
複雑かつ重要な「口開けの儀式」において、司祭たちはこれらの油を用いて、死者の像やミイラに儀式的に塗油して死者を復活させ、冥界で物を見たり、聞いたり、呼吸したり、食べたりすることを可能にすると信じられていたという。
この遺物に施された彫刻の驚くべき精緻さは、墓の所有者の莫大な富と社会的地位を如実に物語っている。このような完璧な儀式用具を製作するために、国内最高峰の石工を雇えるのは、最高位の貴族だけだったのだ。
したがってこの石板は儀式芸術の傑作であり、古代エジプトの深遠な精神性と技術を体現するものである。彼らは永遠の彼方へと魂を運ぶために、このような精緻な形而上学的装置を製造したのである。
古代エジプト人の真の「高度な技術」は、比類なき石工技術と、生、死、そして永遠についての極めて複雑な生命哲学の理解にあり、このデフジの供物台はまさにそれを体現したきわめて精巧な工芸品であったようだ。
参考:「Ancient Origins」ほか
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