「回収されたものは人類製ではない」UAP科学諮問委員が語った確信、それでも「開示が速すぎる」との警告

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 UFO情報の開示を求める人々の要求は、いつだって「もっと早く、もっと多く」だ。ところが今、米政府のUAP科学諮問委員会に名を連ねる人物が、その真逆を口にして波紋を広げている。

 開示のスピードが速すぎる、できることなら減速させたい——。加速を望まないのは、彼が中身を知りすぎているからなのかもしれない。

「扱われているものは人類起源ではない」諮問委員の踏み込んだ発言

 発言の主はピーター・スカフィッシュ氏。カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得した社会文化人類学者で、UAP研究を学術・政策の場に接続することを掲げるソル財団の共同創設者でもある。2025年3月に永田町で開かれた日本のUFO議連(安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟)第2回総会にも、オンラインで顔を出している。

 バークレーやマギル大学、コレージュ・ド・フランスで教職や研究職を歴任してきた、いわゆる「宇宙人マニア」とは対極の経歴の持ち主だ。2026年6月、ハーバード大学の天体物理学者アヴィ・ローブ氏が委員長を務めるUAP科学諮問委員会のメンバーに指名された。

 彼によれば、この委員会が主な窓口としてやり取りしている相手は国家情報長官室(ODNI)だ。その一点だけでもODNI内部の思考が変わりつつある証拠だ、というのが彼の見立てである。

 そのうえでスカフィッシュ氏は、二つの踏み込んだ発言を残した。ひとつは、墜落機体の回収とリバースエンジニアリングの取り組みが実在することを個人的に知っており、そこで扱われているものは人類起源のものではない、というもの。

 もうひとつは、デビッド・グルッシュ氏が自身の認識の範囲で真実を語り、その情報源が又聞きではなかったことを知る、ごく少数の人間の一人だ、というものだ。

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画像は「The Sol Foundation」より

約80年で初めて「後戻りできない場所」に立たされた政府

 では、なぜ彼は減速を望むのか。

 スカフィッシュ氏の分析はこうだ。行政府と議会は今、政府が「認めざるを得ない」位置まで自らを追い込んでしまった。およそ80年の歴史で初めて、大統領が機密解除を命じ、しかもODNIというオフィスそのものをその命令に紐づけたからだ。

 彼はこの状況を作った立役者として、エリック・バーリソン氏、アンナ・パウリナ・ルナ氏、ティム・バーチェット氏の各下院議員と、それを支えたジャレッド・モスコウィッツ氏を挙げる。単なる監視ではなく、この問題を「統治」する足場ができつつある、という評価だ。

 だが、その足場は同時に崖でもある。彼が最も恐れているのは、政府が「自分たちは一体何を認めるのか」「それを誰が承認したのか」「世界の他の国々にどう伝えるのか」を何ひとつ決めないまま、認知だけを迫られる事態だという。

 なお、この委員会には「非機密の資料しか見ていない」という批判もつきまとう。だが、機密取扱資格を与えられた科学者はその瞬間から口を閉ざすしかなくなり、成果は永久に公の議論から消える——というのが彼の反論だ。もっとも、機密資料を研究者が合法的に検討できる形へ変換する難題が残ることは認めている。

沈黙の理由は「機体」ではなく「憲法」だったのか

 彼の議論で最も鋭いのは、80年の沈黙の理由をめぐる仮説だ。

 もし政府と非人間的知性のあいだに事実上の関係が存在していたとすれば、それを承認した議会はなく、批准された条約もなく、おそらく憲法上の審査に耐えられない——スカフィッシュ氏はそう指摘する。実際にそれが起きたと主張しているわけではないと慎重に断ったうえで、彼はこう続ける。

 長い沈黙を説明するのは、機体そのものの異常性ではなく、この憲法上の露出ではないか。しかも厄介なことに、当局者が知っていた場合も知らなかった場合も、ダメージは等しく政府に降りかかる。

 彼はまた、相次ぐファイル公開への期待値も下げにかかる。引き合いに出したのはケネディ大統領暗殺記録の機密解除だ。数十年の断片的な開示を経てなお、公衆が納得できる明確な答えは出ていない。断片的な文書は、勝手に組み上がってはくれない。

 そして彼は、この分野が推進機関や機体材料といった技術論に時間をかけすぎたと苦言を呈する。それらは本題の前段にすぎない「前提的な問い」だ。一方、データそのものを構成する本質であるはずの搭乗者の目撃報告は、長らく避けられてきた。

「速すぎる」と警告する当事者がいる開示など、そうあるものではない。政府が何を認めるのかも決めないまま追い詰められているのだとしたら——その先に出てくる「公式発表」は、真相の解明ではなく体裁を整えるための最小限の言葉になるだろう。急がされた開示ほど、後から検証しづらいものはないのかもしれない。

参考:UFO NewsThat UFO Podcast、ほか

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TOCANA編集部

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