【スターゲート説】古代エジプトの「太陽神殿」に並ぶ謎の水盤は失われたマシンの部品!?

砂漠の高台に、空へ向かって大きく開かれた中庭と、巨大な石造りの構造物がそびえる神殿がある。ネット上ではこの遺跡を「スターゲート」と呼び、中庭に並ぶ石の水盤を「失われた古代マシンの部品」とする説まで出回っている。
舞台はカイロの南に位置するアブ・グラブ。古代エジプト第5王朝の王たちが太陽神ラーのために築いた「太陽神殿」だ。近年進む発掘調査は、この謎めいた聖域にどんな光を当てているのだろうか。
空の下に建つ「オベリスク」と季節の部屋
アブ・グラブには2つの太陽神殿がある。ひとつは第5王朝のウセルカフ王によるもの、もうひとつは保存状態のよいニウセルラー王の神殿だ。どちらも古王国時代の太陽信仰を今に伝える代表例とされる。

ニウセルラー王の神殿は、ピラミッド複合体とよく似た配置をもつ。ナイル川近くの「谷の神殿」から高く築かれた参道が延び、砂漠の台地に建つ上部の聖域へとつながっていた。
太陽神殿の研究プロジェクト「Sun Temples Project」によれば、周壁に囲まれた区画は長さ約110m、幅約70m。そのおよそ半分が屋根のない中庭だったという。中央にはアラバスター製の祭壇が置かれ、その奥には台座の上にオベリスク状の構造物が立っていた。
ただしこれは、後の時代の一本石の細いオベリスクとは別物で、石灰岩と花崗岩を積み上げた巨大建造物だ。「季節の部屋」と呼ばれる区画のレリーフには、ナイルの氾濫や種まき、収穫が描かれ、別の礼拝堂には王権を更新する祭典「セド祭」の場面も残されている。

振動で物を浮かせた!? 謎のアラバスター水盤
「スターゲート」説を最も盛り上げているのが、中庭の北側に並ぶアラバスターの水盤と溝だ。現代のある博物館の解説では、これらが水を操作したり、振動によって物体を持ち上げたりする装置だったのではないかという説まで紹介されている。
まるでアニメ『天空の城ラピュタ』の飛行石のような話だが、こうした仕組みを裏づける考古学的な証拠は見つかっていない。Sun Temples Projectは、この一帯を身を清めるための場所と位置づけている。
水盤のそばには溝の刻まれた敷石や水路があり、水を使った儀式に用いられたと考えれば辻褄は合う。もっとも、そこでどんな手順の儀式が行われていたのか、具体的なことは今もはっきりしていない。
ナイル河畔で姿を現した「谷の神殿」と最古級の暦
2024〜2025年には、イタリアの考古学調査団が、かつて考古学者ルートヴィヒ・ボルヒャルトが確認しながら長く埋もれていた谷の神殿の発掘を進めた。イタリア外務省は2026年1月、発掘面積が1000平方メートルを超え、聖域のほぼ半分に達したと発表している。
調査では記念碑的な入口、花崗岩や石灰岩の柱の残骸、珪岩製の戸口、そしてニウセルラー王の名が刻まれた石材が見つかった。宗教祭礼に触れた銘文もあり、神殿の外壁に掲げられた暦としては最古級のものが含まれている可能性があるという。
儀式の船がナイルから谷の神殿に着き、参列者が参道を上って太陽の照らす中庭へ向かう。川と砂漠と空をひとつの道筋で結ぶ、壮大な舞台装置だったと考えられている。
神殿は約1世紀使われた後に放棄され、その後は3世紀以上続く集落となった。当時の盤上遊戯「セネト」の盤の破片まで出土している。
考古学的に見れば、アブ・グラブは門でも重力装置でもなく、太陽信仰と王の儀礼の場だったというのが通説だ。それでも、天に向かって開かれた石の中庭に立てば、古代の人々がここで「空の向こう」とつながろうとしていたのだと感じずにはいられない。スターゲートという呼び名は、その感覚をもっとも大胆に言い表したものなのかもしれない。
参考:Curiosmos、ほか
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2024.10.02 20:00心霊【スターゲート説】古代エジプトの「太陽神殿」に並ぶ謎の水盤は失われたマシンの部品!?のページです。古代エジプト、神殿、スターゲートなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで