ハワイ上空で旅客機が「謎の白い物体(UFO)」とニアミス!? パイロットが急旋回するも航空当局は「何もいなかった」と否定

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 太平洋の島と島を結ぶ、わずか十数分の短距離フライト。その機内で今月、乗客とパイロットが同時に「説明のつかないもの」を目にしていた。

 視界ゼロの雲を抜けた直後、機首の正面に白い物体が現れた。2人のパイロットは互いに顔を見合わせ、そのまま機体を右へ倒したという。

 ところが航空当局の回答は、当事者たちの記憶とまるで噛み合わない。その時刻、その空域に、他の飛行体は「いなかった」というのだ。

「両方のパイロットが顔を見合わせた」——数秒間に何が起きたのか

 事案が発生したのは7月9日。ハワイ諸島のモロカイ島からマウイ島へ向かうモクレレ航空の便でのことだった。

 搭乗していたのは、モロカイ島に暮らすタミ・ディクソン氏。眼科手術を受けるための移動だったと伝えられている。機体は乗客数名規模の小型コミューター機。コックピットと客席の距離が近く、乗客からパイロットの挙動が手に取るように見える機体だ。

 機体は視界のきかない雲の中を通過していた。そして雲を抜けた瞬間、白い物体が突然目の前に現れたという。

 ディクソン氏は当時の恐怖を、死ぬかと思うほどだったと表現している。同氏の記憶では、2人のパイロットはとっさに互いの顔を見合わせ、それから機体を右へ急旋回させた。乗客の目にも明らかな衝突回避の動きだった。

 物体の見え方についても証言がある。鳥の飛び方とは違い、かといって別の旅客機と考えるには小さすぎた——というのだ。

 パイロット2名と乗客が同時に反応した点で、単なる見間違いとして片づけにくい事案でもある。

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モクレレ航空の機体 Prayitno / Thank you for (12 millions +) view from Los Angeles, USA – N857MA Cessna-208B Mokulele Airlines, CC 表示 2.0, リンクによる

ドローン説に立ちはだかる「空のハイウェイ」

 ディクソン氏自身は、正体はドローンではないかと疑っている。空港周辺や航空路上でのドローン目撃は世界的に増えており、真っ先に浮かぶ候補ではある。

 だがハワイでドローン事業を手がけるアロハ・アイナ・ドローンズ社のティモ・サリバン氏は、この説に否定的な見解を示している。

 同氏の説明によれば、連邦航空局(FAA)は航空機がどの空域を飛べるかを細かく定めており、ハワイ上空にも決められた飛行レーンがある。道路の車線に近い仕組みだ。ルールが守られている限り、旅客機とドローンが接触寸前まで接近する事態は起こり得ないという。

 もっとも、この論理は裏を返せば「ルールを守っていない何かが、そこにいた」可能性を残す。

 さらに事案の輪郭をぼやけさせているのが、当局と航空会社の回答だ。FAAと米国家運輸安全委員会(NTSB)はいずれも、当該空域に別の航空機や飛行物体が存在したことを確認できていない。モクレレ航空の広報担当者も、その日に自社便でニアミスの記録はないと回答している。

 パイロットが回避操作を取ったにもかかわらず、記録上は「何も起きていない」ことになっている——それが現時点の状況である。

目撃の「翌日」に公開された機密解除ファイル

 この事案が奇妙な文脈を帯びるのは、タイミングのためだ。

 翌7月10日、ペンタゴンは新たな機密解除UFOファイルを公開している。白い物体が高速で米軍機に異常接近する映像資料や、2015年に米国東部上空で起きた類似のニアミス事案の記録も含まれていたと報じられた。

 ハワイはもともとUFO目撃の多発地帯として知られる場所ではない。それでも全米UFO報告センター(NUFORC)には、今年に入ってすでに9件の目撃報告が寄せられている。

 米政府は長年、UFOや地球外生命の物理的証拠は存在しないという立場を取ってきた。だが機密解除が進むにつれ、公式記録の中に「正体不明の白い物体が航空機に接近した」という類型の事案が複数あることも見えてきている。今回の一件は、その類型にぴたりと当てはまる。

 正体不明の飛行体だったのか、規則を無視したドローンだったのか、あるいは気象条件が生んだ錯覚だったのか。物体を回収できていない以上、断定できる材料はどこにもない。

 ただ、確かなことが一つある。パイロット2名は、何かを見て機体を曲げた。にもかかわらず、その何かは公式の記録のどこにも残っていない。

 空の安全を支えるレーダーと管制の網は、想像以上に細かい。その網に一切かからないまま旅客機の正面に現れ、消えたものがあるとすれば——。

参考:Daily MailNational UFO Reporting Center、ほか

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