恐怖の「赤ん坊製造工場」 ― 子どもを奴隷として売り飛ばすヤミ病院の実態=インド
思わず耳を疑うニュースが飛び込んできた。英紙「Daily Mail」(4月21日付)によると、インドには「ベビー工場」と呼ばれる“ヤミ病院”が存在しているというのだ。ここは望まない妊娠をしてしまった女性が極秘出産をし、生まれたばかりの赤ん坊を売り飛ばす場所なのだという。価格は10万ルピー、日本円でおよそ16万円だ。
■中には奴隷として買い付けていく非道な連中もいる
動画はインドのマディヤ・プラデーシュ州にあるグワーリヤル市警察が、この違法な個人病院へ踏み込んだ直後に撮影されたものだ。小さな2人の赤ちゃんがベッドに寝かされ、スヤスヤと眠っている。自分たちの身に待ち受けている運命も知らずに――胸が締めつけられる光景だ。
地元警察犯罪課のプラティク・クマル氏が「The Times of India」紙の電話インタビューに語ったところによると、ここへたどり着く多くがレイプや不倫でできてしまったお腹の子を抱えた女性たちだという。
「彼女たちは最初、中絶を望むのですが、この病院の医者は中絶を拒否します。そして『秘密裏に、無事に出産させてあげる』と、そそのかすのです」(プラティク・クマル氏)
こうして“説得”された女性たちは、この病院で産み落とすことに同意するというのだ。
「子どもが生まれると、母親はすぐに退院させられます。すると病院の経営側は、カモになりやすい子宝に恵まれないカップル探しに乗り出し、見つけると彼らに赤ん坊を売り渡すのです」と、クマル氏は続けている。だが、赤ちゃんが恵まれた環境のもとへともらわれていく保証はどこにもない。中には奴隷として買い付けていく非道な連中もいるのだから。
■「赤ん坊の闇取引が行われている」
今回の事件では、この病院の病院長TG・グプタと経営者アルン・バドリア、子どもを買ったカップルを含む計5名が逮捕されているが、この中のグワーリヤル市在住の夫婦にはすでに男の子が2人いたという。供述によると、そのうちの1人と、ここで生まれた女の子を交換したというのだ。また、バドリア容疑者はインド・ウッタルプラデーシュ州のチャンバルで“仲買人”を使い、望まない妊娠で困っている女性たちを言葉巧みに取り込んでいったことも突き止められている。
この摘発は「赤ん坊の闇取引が行われている」という噂をきっかけに捜査のメスが入ったかたちだが、今回の件を含めすでに3人の新生児が子どものいない夫婦に売却されていることが判明しており、警察は現在、残り2名の赤ちゃんの行方についても捜索中とのことだ。
不思議大国インドではあるが、こんなふうに人の命がペットショップ化しているとはなんとも空恐ろしい限りだ。買い付けていく側にもかなりの心の問題があるとしかいえない。人身売買の実態を暴くためにも、全容解明が急がれるところだ。
(文=佐藤Kay)
参考:「Daily Mail」、「RT」、ほか
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