人類の未来が地図で描かれた15世紀の「奇書」が発見される!1651年が地球最期の日?

apocalypsemapofhell1.JPG画像は「YouTube」より

 中世の地図や原稿研究、百科全書的知識や動物寓話集に精通していることで知られるヴァン・デューザー氏は「当時の人々はイスラム勢力がキリスト教圏に入り込んで来ることに大きな恐怖を覚えていた」と解説。

 ほかの地図では、イスラム教徒の剣がヨーロッパに食い込んで侵略を進める彼らを表しているそうで、中央(地球)に向かって尖った5本の剣は外から順に時系列になっていてそれぞれ“修正”“改革”“壊滅”“ローマへ”と記されており、5本目は空白のままにされている。この空白はどうやら1515年から1570年までに世界で起こる何か恐ろしい運命をイメージ付けているとのことだ。

apocalypsemapofhell3.JPG画像は「YouTube」より


 イスラム勢力が増すにつれて、図は1570年~1600年に他の反キリスト教系勢力の拡大(三角形部分)を暗示。地球の果てに届く4本の角は、偽りの神がキリスト教の神であるフリをして人々を欺いて征服する様子を意味しているという。


■地獄が口を開けている地図も

 そして、1606~1661年には再びキリスト教の法と旗のもとに世界が終焉に向かって進んでいく様子が示されている。気になる最後の審判の日についても別に記述があるのだが、天国の門にキリストと12人の使徒たちが集まり、その下には地獄の口が開いている不気味な様子が見てとれる……。

apocalypsemapofhell4.JPG画像は「YouTube」より

 世界に分布する“最後の審判”の日について解説する数多くある書の中で、この地図を用いたものは中々ユニークで斬新だ。ただ残念ながら(?)、我々人類はその後もこうして生存しているため 、もしかしたら単に当時の不吉な社会情勢を、予言的な手法で表現していただけなのかもしれない。

 文献内では正確さはまだ完璧ではないものの、当時最先端の医療占星術を駆使して地球の果てまでの距離や地球の円周、地獄の円周(!)などの距離の計算もしており、当時の学術的状況や人々の心理をうかがい知ることができる貴重な資料と言えよう。“最後の審判”の日ができるだけ遠くにあることを祈りたい。
(文=Maria Rosa.S)

参考:「Daily Mail」、「National Geographic」ほか

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