「時間を見ることができる人」が2.2%いる? 驚異の特殊感覚が判明する!
2016.06.27 12:00
ブラング氏によれば、時間=空間共感覚は脳内の空間認識を司る領域が、必要以上に他の部分と繋がっていることで引き起こされていると考えられるという。そして空間処理能力が高まり、心的回転(メンタルローテーション)能力、地図ナビゲーション能力、空間操作能力が向上しているということだ。だがもちろん、共感覚者とはいえ心臓が2つあるわけでもなければ不死の存在でもないが、タイムロードを彷彿とさせるような時間を扱う能力に長けているといえるだろう。
村上春樹氏の小説『1Q84』の主人公の1人である“青豆”が、学生の頃に歴史年表の年号がいとも簡単に覚えられたと述懐するくだりが作中にあるが、それはまさにこの時間=空間共感覚を有していたということなのかもしれない。
共感覚を持つ人々はその能力ゆえのネガティブな経験を味わっているという話も耳にするし、その能力がいつしかなくなってしまう例も多いという。まだまだわかっていないことが多い共感覚だが、今後さらに研究が進むことでこの症状への理解が深まることを期待したい。
(文=仲田しんじ)
参考:「New Scientist」、「Discover」ほか
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