馬幅跳び、ピストル決闘、こん棒格闘… かつて存在した珍妙すぎるオリンピック公式競技種目8選!
●深飛込み(Plunging for depth)
高い場所から水に飛び込み、着水後60秒間でどこまで深く潜れるかを競う「深飛込み」が、1904年のアメリカ・セントルイス大会で実施された。
参加国は地元のアメリカのみで、いわば大会を盛り上げようとしたアトラクション的な意味合いが強かったのかもしれない。珍しさも手伝ってそれなりに注目を集めたようだが、その後、記録を左右する最大の要素は、単純に選手の体重であり、技量を競うスポーツとしては不適格であるとして自然消滅した。
●スキーバレエ(Ski ballet)
フィギアスケートのように、スキーで技の難度と美しさを競う採点競技「スキーバレエ」が正式種目として実施されていたこともある。
これまで紹介した競技と比べれば最近のことで、1988年のカルガリー大会と1992年のアルベールヴィル大会で公式種目になっていた。普及に向けての本格的な取り組みも行われていたという。
しかし、1996年にスキーバレエから「アクロ」へと名称が変更され、加えてルールも改正されることになり仕切り直しが目論まれたが、やはり競技人口が増えなかったためであろうか、今やほとんど競技会が開かれなくなっている。
●芸術競技(Art)
1912~48年までの36年もの間、実は芸術作品もオリンピックで競われていたのだ。種目は絵画、彫刻、文学、建築、音楽があり、スポーツを題材にした芸術作品が採点によって競われていた。1936年のベルリンオリンピックでは、絵画部門で藤田隆治氏、デッサン・素描部門で鈴木朱雀氏の2人の日本人が銅メダルに輝いている。
近代オリンピックの創立者、ピエール・ド・クーベルタン男爵の意向で始まったとのことだが、1948年を最後に正式種目から外され、代わって文化プログラムとして芸術がオリンピックで振興されている。
オリンピック競技種目の変遷という点で日本人にとってわかりやすいのは、2012年のロンドン大会から野球とソフトボールが実施されなくなったことだろう。だが、2020年の東京大会では野球・ソフトボールに加えて、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの5競技18種目が追加されることが先頃決定した。そして見逃せないのは、2018年の冬季オリンピック・ピョンチャン大会(韓国)から公式競技に加わったチェスの動向だ。いったいどんな頭脳戦が繰り広げられるのだろうか。まさに時代とともにオリンピックも変わっているということだろう。
(文=仲田しんじ)
参考:「Business Insider」、ほか
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