100年以上“直立したまま”超スピードで湖面を漂い続ける丸太の謎! 無理に移動させると大嵐発生、学者も困惑=米

■成り立ちも移動の理由も不明

 1988年には科学者らが小型潜水艦を用いて湖の地熱活動調査を行おうとした際に、障害にならないよう丸太を島まで移動させようと試みたのだが、その途端空が真っ暗になり突然の嵐に襲われ、恐れおののいてすぐに作業を中断したという。まるで魔法のようだが、木を元に戻すと同時に嵐がぴたっとやみ、晴れたらしい。

 湖は公園内にあるマザマ山の噴火活動によってできたものだが、この丸太も元々、生育していた火口付近から土砂崩れで湖に流されてきたのではないかという説もある。同時に溶岩が木の根に取りつき固定し、この絶妙なバランスを形成したのだろうか……?

 だが、もっともらしく聞こえるこの解説も、特にそれを裏付ける証拠も見られずに長年漂い続けているところから立ち消えになりつつあるという。つまりは非常に不思議なことながら、丸太の出どころや直立したまま移動する理由は現在でもわからず、さらに丸太がこれ以上侵食したり崩れない理由も不明のままなのである。

 公園の保護官デーブ・グリム氏は湖の澄んだ冷たい水に着目し水面下で木が高密度を保つことでバランスが崩れないのではないかとコメントしている。

 湖では美しい風景を楽しむために毎日観光用のボートが出ているが、この不思議な木を目当てにする人も多いようだ。「クレーターレイク国立公園の代表的なシンボルで歴史そのもの」とまで語られるこの“爺さん”だが、広大な湖で出会えるのは稀という。見た人には幸せが訪れるらしいので、機会があれば運試しにいかが!?
(文=Maria Rosa.S)


参考:「Daily Mail」、ほか

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