水中で呼吸する「液体呼吸」の動物実験をロシア研究所が開始! 犬やハムスターが次々と成功、次は人間か!?

■潜水艦乗組員の緊急避難にも活用

 液体呼吸についてはこれまでもいくつかの研究と実験が重ねられてきている。研究が本格的にはじまったのは1980年代からで、この分野ではやはりロシアが開発競争の先頭を走っているということだ。2年前には、このFARの研究者の1人がダックスフントに液体呼吸させることに成功している。

 液体の中で呼吸するという行為が目立つ研究だが、その本質は血液中に酸素を供給する安全な手法を開発することである。また、人工血液の開発を後押しするものにもなるということだ。

「施設のスタッフはさらに徹底的な研究を行い、バイオ医学に貢献するものとして液体呼吸の技術を向上させます。最も重要な科学的命題は、血液中の酸素運搬物質(ヘモグロビン)への影響の研究と、血液で運ばれた酸素を取り込む哺乳類の細胞、体組織、臓器の働きを調べることです」(FARのプレスリリースより)

水中で呼吸する「液体呼吸」の動物実験をロシア研究所が開始! 犬やハムスターが次々と成功、次は人間か!?の画像2「Izvestia」の記事より

 医療分野の中でも特に各種の肺疾患、熱ヤケドや化学ヤケドの治療法に大きな貢献を果たすものになるという。一方でこの技術をもとに潜水艦乗組員の避難手段の開発も進められているというから興味深い。詳細については不明な点が多いが、液体呼吸によって深海で人体が受ける水圧の影響を軽減できることになりそうだ。

 2012年に設立されたFARは本来、国家防衛のための先端技術を研究する施設であるが、研究成果が応用できる範囲は広い。液体呼吸の実現が社会と医療にどんなインパクトを与えるのか興味深い。
(文=仲田しんじ)


参考:「RT」、ほか

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