9割が失敗する「新年の誓い」を何度でもリスタートさせる心理学

毎年、多くの人が意気揚々と「新年の抱負」を掲げる。「今年こそは貯金を増やす」「もっと運動する」「無駄遣いを減らす」と誓いを立てるのだ。しかし現実は厳しい。ほとんどの抱負は失敗に終わり、1月の数週間以内に多くの人が挫折してしまう。
だが、すべての失敗が同じ結末を迎えるわけではない。重要なのは、その失敗を「どう語るか」だ。この語り方ひとつで、自分自身のモチベーションを維持できるか、周囲からの信頼を取り戻せるかが大きく変わってくる。家族や友人に宣言した手前、失敗を認めるのは気まずいかもしれないが、言い方次第でその経験を前向きなエネルギーに変えることができるのだ。
「時間がない」より「お金がない」と言い訳すべき理由
挫折した理由を他人に説明するとき、効果的な方法がある。それは「自分でコントロールできない要因」に焦点を当てることだ。多くの目標達成には、時間とお金の両方が必要になる。例えば、運動をするにはジムに通う時間と、会費やウェアを買うお金が必要だ。
ロンドン大学の研究者が行った2024年の研究によると、失敗の理由を「時間不足」ではなく「資金不足」と説明する方が、周囲からの評価が高くなることが分かった。「お金がない」という理由は個人の努力ではどうにもならない不可抗力として受け取られやすく、その人の自制心や信頼性が損なわれにくいのだ。逆に「時間がない」と言うと、単なるスケジュール管理の甘さと見なされやすい。過去の失敗については「お金が足りなかった」と語るのが、賢い戦略と言えるだろう。
未来に向けて「時間を作る」という発想
一方で、未来の目標について考えるときは逆のアプローチが必要だ。「時間がない」という受動的な姿勢ではなく、「時間を作る」という能動的な言葉を使うことが鍵となる。
2025年10月に発表された研究では、失敗を「時間を作らなかった」こととして語る人は、将来に対して高いモチベーションを維持できることが示された。「作る」という言葉には、自分の意志でスケジュールをコントロールできるという感覚が含まれているからだ。「ジムに行く時間がなかった」ではなく「作らなかった」と認めることで、次はどうすれば時間を作れるかという具体的な行動計画につながる。

「楽しさ」を見つけて再スタートを切る
多くの人が新年の抱負を達成できないもう一つの理由は、目標が高すぎたり、プロセスを楽しめていないことにある。ただ目標を持つだけでなく、その過程に喜びを見出すことが継続の秘訣だ。ジムに行くのが辛いなら、もっと楽しめる運動方法を探してみよう。楽しさがなければ、どんなに強い意志があっても続けることは難しい。
新年に新しい習慣を始める「フレッシュスタート効果」は確かに存在するが、カレンダーに縛られる必要はない。春の新年度でも、あるいは何でもない明日であっても、思い立った日が吉日だ。失敗を恐れず、自分のペースで楽しみながら、何度でも再挑戦すればいいのだ。
参考:ScienceAlert、ほか
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