【科学者が警戒】最大致死率88%「マールブルグ病」拡散の鍵? アフリカの洞窟で確認された“異種間感染の可能性”

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画像は「Daily Mail Online」より

 エボラ出血熱よりも致死率が高く、感染すると目や歯茎から血を流して死に至る「マールブルグ病」。

 この悪夢のようなウイルスが、いまアフリカの洞窟で静かに拡散の準備を整えているのかもしれない。

 ウガンダの「パイソン洞窟(Python Cave)」で撮影された衝撃的な映像が、次のパンデミックの「グラウンド・ゼロ(爆心地)」を予見させるとして、科学者たちを震撼させている。

洞窟の入り口で繰り広げられる「死の晩餐」

 映像が捉えたのは、マールブルグウイルスの自然宿主とされるエジプトルーセットオオコウモリの群れと、それを捕食しようと集まる野生動物たちの姿だ。

 ヒョウ、ハイエナ、サル、ネズミなど、少なくとも14種類の動物が洞窟の入り口に集結し、飛び立つコウモリを空中で捕らえたり、地面に落ちた死骸を貪ったりしている。

 研究チームは5ヶ月間で261回もの「接触」を確認。ヒョウがコウモリを咥えて去る姿や、サルがコウモリの死骸を手に取る様子が生々しく記録されている。

 これがなぜ恐ろしいのか。それは「種の壁」を超える瞬間、つまり異種間感染が起こり得る現場そのものだからだ。

 マールブルグウイルスは、感染者の体液や汚染された表面への接触で広がる。コウモリから捕食者へ、そして変異を繰り返して人間へ……。この洞窟はまさに、ウイルスが進化するための実験室と化しているのだ。

致死率88%、治療法なしの絶望

 マールブルグ病の致死率は最大88%。エボラ出血熱の約50%を遥かに凌ぐ。

 感染すると高熱、激しい頭痛、嘔吐、下痢に襲われ、最終的には全身の穴という穴から出血する。現在、認可されたワクチンや特効薬は存在しない。

 1967年にドイツで初めて確認された際は、ウガンダから輸入されたアフリカミドリザルに接触した研究員たちが感染し、7人が死亡した。

 今回の映像でも、ブルーモンキーやヒヒといった霊長類がコウモリを捕食する姿が確認されており、研究者は「ウイルス学的な観点から見て、サルが最も恐ろしい媒介者になり得る」と警告している。人間と遺伝的に近いサルが感染すれば、そこから人への感染は容易に起こり得るからだ。

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画像は「Daily Mail Online」より

無防備な観光客が招く破滅

 さらに事態を深刻にしているのが、人間の存在だ。

 この洞窟には観光客や学生、地元労働者など、少なくとも400回の訪問が記録されている。その多くはマスクも手袋もせず、ウイルスの温床であるコウモリのすぐそばを歩いている。もし感染したサルが人里に降りてきたり、観光客が洞窟でウイルスを持ち帰ったりしたらどうなるか。

 研究チームはこの場所を、動物から人間への感染メカニズムを解明する「ロゼッタストーン」だと呼ぶが、それは同時に「パンドラの箱」でもある。

 野生動物たちは数千年前からこうして接触していたかもしれないが、人間が不用意に近づくことで、そのバランスは崩れ去ろうとしている。

 目から血を流す奇病が世界を覆う日が来ないことを祈るばかりだが、映像の中の無邪気なサルの姿は、不吉な予兆に見えなくもない気がする。

参考:Daily Mail Online、ほか

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