78体の骨格、77体が頭なし…… 7000年前のスロバキア集落で発見された「首なし人骨」大量埋葬の謎

集めて並べたら78体。そのうち77体が、揃いも揃って頭がない——。これは怪談話ではなく、ヨーロッパで実際に掘り出された7000年前の現実である。中欧スロバキアの集落跡で見つかったこの大量の「首なし人骨」は、考古学者たちを今なお頭の痛い謎の前に立たせている。冗談ではない。骨には、人の手で切り落とされた痕がくっきりと残されていたのだ。
頭が残っていたのは、たった1体の子どもだけ
舞台はスロバキア西部の町ヴラーブレ近郊。Metro紙の報道などによると、ここには紀元前5250年〜4950年ごろ、今からおよそ7000年前に栄えた巨大な集落の跡が眠っていた。確認された住居の輪郭は300軒以上、3つの居住区に広がる、当時としては破格の規模だ。
問題の人骨が見つかったのは、集落の一角を囲む堀の入り口付近。掘り進めるうちに姿を現したのは78体分の人骨で、頭蓋骨が残っていたのはわずか1体、それもまだ幼い子どもの骨格だけだった。残る77体は、全員が首から上を失った状態で土の中に横たわっていた。「たまたま頭骨だけ風化した」という都合のいい話ではない。骨に残る切断痕が、頭部が意図的に切り離されたことを物語っている。
「ゾンビの墓」と呼ばれた現場の意外な事情
頭のない人骨が何十体も折り重なる光景——海外の一部メディアがこれを「ゾンビの埋葬地」と呼んだのも無理はない。だが、ここで『バイオハザード』の世界を思い浮かべるのは少し気が早い。研究者が冷静に骨と向き合った結果、見えてきたのはもう少し人間くさい事情だった。
調査を主導するのは、ドイツのキール大学とスロバキア科学アカデミー(ニトラ)の研究チームだ。2012年からこの遺跡の共同調査を続けており、人骨群は2022年の発掘で見つかったという。チームの研究者カタリナ・フックス氏は、骨の状態を「乱暴に首を刎ねた」というより「頭蓋骨を巧みに取り外した」と表現できると指摘している。死後あまり時間を置かず、人の手で丁寧に頭部が外されていた、というのだ。襲撃者が勢いに任せて首を斬った残虐な現場とは、どうも様子が違うらしい。

祖先を崇める祭祀か、それとも血なまぐさい抗争か
では、なぜ頭だけを持ち去ったのか。ここからが考古学者泣かせの本番である。
ひとつは、何らかの儀式や慣習だったという見方だ。この集落を築いたのは、ヨーロッパ最古級の農耕民とされる「線帯文土器(LBK)文化」の人々。彼らの間では、亡くなった者の頭蓋骨を特別なものとして保管し崇める「頭蓋骨信仰」のような習慣があったのではないか、という説が浮かぶ。先祖の頭を手元に置いて敬う——現代人には奇妙でも、古代世界では各地で見られた発想である。
一方で、争いの影を読む声もある。堀で囲まれた集落の入り口に頭のない遺体がまとめて置かれていた状況は、外敵との衝突や、戦利品として頭部が奪われた可能性も示唆するからだ。研究チームは現在、切断痕の分析に加えDNAや同位体の解析を進めているという。骨が語り出せば、頭を持ち去った理由にも光が差すかもしれない。
1体だけ頭を残された幼子の謎
それにしても引っかかるのは、たった1体だけ頭を残された子どもの存在だ。77体が頭を奪われる中で、なぜこの幼い亡骸だけが「丸ごと」葬られたのか。例外には、たいてい意味がある。この一点だけでも想像は尽きない。
7000年前のヴラーブレで起きたのが、頭蓋骨を敬う厳かな祭祀だったのか、それとも血なまぐさい抗争の果てだったのか。今のところ、骨はまだ全てを語ってはいない。古代人が頭に込めた意味は、現代人の頭をひねらせ続けている。墓掘りの好奇心もほどほどに——とはいえ、この謎ばかりは、掘らずにはいられないだろう。
参考:Metro、Popular Science、ほか
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2024.10.02 20:00心霊78体の骨格、77体が頭なし…… 7000年前のスロバキア集落で発見された「首なし人骨」大量埋葬の謎のページです。儀式、頭蓋骨、スロバキアなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで