IS戦闘員になった英国人が、自爆寸前に“テンションMAX大爆笑”! 心の闇が浮き彫りに

■英国政府が絡む複雑な裏があるのか……

 アル=ハリスたちがグアンタナモから解放された時、内務省大臣であったブランケット氏は、「解放された人々は英国人にとって脅威ではない」と請け合った。その後アル=ハリスたちは収容所での人権侵害に対し、英国政府から約1億4000万円もの補償金を受け取った。彼は、その金を使ってマンチェスターに大きな家を買ったという。

 しかし、釈放からわずか数年後にアル=ハリスは、再びシリアへと向かった。アル=ハリスが以前、グアンタナモにいたことを英国保安局が把握していたにもかかわらず、2014年に彼はシリアへと渡航することができたのだ。ISはアル=ハリスの自爆攻撃直後に彼をISISの戦士として認め、称える声明を出している。

 ヘンリー・ジャクソン社会保障シンクタンクのムスリムグループ専門家カイル・オートン氏は、アル=ハリスについてテロリストの幹部であり、グアンタナモから解放後すぐにトップの地位を取り戻したと考えている。オートン氏は、収容所から人々を釈放するに際しては、常にこのようなリスクを含むと警告している。

 米国当局はアル=ハリスについて米国へのテロ攻撃に関与しており、アルカイダ戦闘員と考えていた。ところがアル=ハリスが2004年に解放された時、彼はイギリスに送還され何の罪にも問われなかったのだ。下院のティム・ラフトン議員は、ブレア首相が保証してこのテロリストを英国に迎え入れたこと、そしてブレアの判断の誤りのために約1億4000万円もの補償金を国民の税金から彼に与え、シリアに逃がしたことは大いなる恥辱だと非難した。そして、アル=ハリスの過去を知っていたにもかかわらず、彼が簡単に英国を離れられたことに対して内務省は説明する義務があると訴えている。

 人の心の中は見えないが故に、テロリストかそうでないかを見定めるのは容易ではない。アル=ハリスが一体どの時点でISのテロリストになったのか、今となっては不明だ。または、これには英国政府が絡む複雑な裏があるのかもしれない。
(文=三橋ココ)


参考:「Daily Mail」、ほか

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