【音の周波数】A=440Hzは悪魔を勝利に導き、A=432Hzは人間を癒やして自由にする!? 音の知られざるミステリー
「A=440Hz」をご存知だろうか。1953年に国際標準化機構(ISO)で定められた基準周波数のことで、「国際標準ピッチ」とも呼ばれている。音楽の世界では、チューニングの基準となる音の高さであり、万国共通だ。
■「A=432Hz」には“癒やし効果”がある
A=440Hzの身近な例では、NHKの時報が挙げられる。あの「ピッピッピ、ポーン」は、A=440Hzの音が3回鳴った後、A=440Hzより1オクターブ高い880Hzが1回鳴っているのだ。
我々の生活にすっかり溶け込んでいるA=440Hzだが、歴史をさかのぼれば、昔はそこまで厳密に基準が決まっていなかったという。17世紀のヨーロッパではA=370~560Hzくらいだったし、日本でも1948年にA=440Hzが導入される前は、435Hzがスタンダードだったそうだ。
そんなふうに紆余曲折あった標準ピッチだが、長年、音楽ファンの間で議論されていることがある。それが「A=440Hz 対 A=432Hz」だ。ちなみに、古代のエジプトやギリシアではA=432Hzが楽器の調律に用いられていたという。A=440Hzに比べれば、ややマイナーな存在とされるA=432Hzだが、音楽通の中には隠れファンも多い。理由は、その“癒やし効果”にあるようだ。
■ヒーリング音楽のほとんどがA=432Hz
オルタナティブ・ニュースサイト「EWAO」によると、A=432Hzは、正しく目的を持って採用すると、深いリラクゼーションに役立つという。なるほど、ヒーリング音楽のほとんどがA=432Hzなのもうなずける。
万物は、それぞれが異なる周波数で振動するエネルギーにより構成されている。人間も例外ではない。我々の身体は約70%が水でできているから、音の周波数が人間の振動状態に影響を与えるとしても、なんら不思議はないだろう。ちょうど、朝露がひとしずく静かな湖面に落ちると、大きな波及効果が生まれていくように。
また、興味深いことにA=432Hzはインド楽器、シタールのメイン音符のピッチでもあるのだ。インド古典音楽がリッチで温かみがありリラックスできるのは、そのせいなのだろうか。たしかにA=440Hzのほうが耳慣れており、クリアに響く気もするが、人によっては少し攻撃的に感じたり、身体を緊張させるという声も聞く。
さらに、日本でもシュタイナー教育で有名なオーストリアの神秘思想家のルドルフ・シュタイナーも「432Hzではない基本音調の世界は悪魔を勝利に導く。A=432Hzでチューニングされた音楽は、精神の自由をもたらし人間の本来性をサポートする。人間の内耳は、A=432Hz用に形成されている」と発言している。
もちろん、これには個人差があり、どちらが正しいということではない。YouTubeにも2つの周波数を検証するさまざまな動画がアップされているので、まずは両方を聴き比べて、自分の耳にはどちらが心地良いかチェックしてみてはどうだろうか。
参考:「EWAO」、「Collective Evolution」、ほか
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