“権力嫌い”の映画監督オリバー・ストーンが、完全にプーチンに取り込まれていた! 息子もロシアスパイか、テレビで語った真実とは!?

■「プーチンは妙に罵倒され続けてきた」

 コルベア氏は、ストーン監督の取材姿勢についても疑問を呈した。

「追及が甘かったのでは?」

「あなた、まさかプーチンを信用しているのか?」

 スタジオ観覧者たちも徐々にけげんな表情になっていく。

 すると、ストーン監督はやれやれといった雰囲気で「あのねえ、とにかく作品を見るべきですよ」と乗り切ろうとした。

 ところが、このコルベア氏。表面的にはコメディアンの無邪気さを装いながらも、一切追及を緩めない。「いえ、話をそらさないで。プーチンを信じているのかどうか、率直な気持ちを聞きたいんです」と畳みかけ、ストーン氏をまさに石(ストーン)のように固まらせてしまう。

 すると、追い詰められたストーン監督は全米の視聴者の前で「僕だってプーチン大統領にいくぶん同情する点もあるし……」と本音をこぼしてしまったのだ。「プーチン大統領の政策は必ずしも米国を敵視する内容ではないのに、彼は妙に罵倒され続けてきたように思えるんだ」。

 ああ、言っちゃった……。

権力嫌いの映画監督オリバー・ストーンが、完全にプーチンに取り込まれていた! 息子もロシアスパイか、テレビで語った真実とは!?の画像2 画像は「The Late Show with Stephen Colbert」より

 何度か国際団体から人権侵害行為を指摘されたプーチン大統領のことを、アメリカ人のストーン監督がこうかばった結果、会場からは遂にブーイングの嵐が起きてしまった。

 テレビショーとしては面白い流れだが、さすがに監督も空気を読んだのだろう。「あ、いやいや、罵倒と言ってもメディアにおいてですけどね」と修正したが、もはや何を言っても墓穴を掘る結果に。

 ひょっとしたら彼は、ある意味スポーツマンシップのような、敵に対してでさえ敬意を示すような姿勢を保っていたつもりなのかもしれない。しかし、ストーン監督に関しては、2年前に自身の息子をロシアの実質的国営メディアであり、プーチン翼賛メディアとしても名高いRT(ロシア・トゥデイ)に就職させたことも判明している。これらプーチン政権との“ただならぬ関係”を想起させる数々の事実と監督の姿勢が、アメリカ国民に受け入れられる日は、はるか遠いようだ。


参考:「Salon」、ほか

文=鮎沢明

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