被災地は150年前にも「復興に失敗」していた! 現代アートが生んだ「新しい寺」で慰霊、鎮魂… 新世代が問いかける真の復興!
第三会場「生蓮寺跡玉露観音堂(子安観音)」には、Houxo Queによるディスプレイ作品と「未仏」となっている井戸博章の彫刻が鎮座し、捨てられたアルミ缶1万5千個を集めて鋳造した鐘があった。150年ぶりに復活した鐘の音は、泉駅でも聞こえるほどだったという。
震災復興をテーマとして被災地での市街展示を繰り広げてきた「新芸術祭」、3年目にして「新しいお寺を作る」という形に結実したことには、大いに感動させられる。そこには確かに都会の日常とは遊離した時空が作られ、若い世代の作家たちの奮闘ぶりを目と脳と足で味わうことのできる濃密な展示内容が詰め込まれている。ぜひとも実際に足を運んでみることで、スリリングで知的なアートイベント「新芸術祭」の果敢なる挑戦を体感して欲しい。
■開催概要
展覧会名: カオス*ラウンジ新芸術祭2017 市街劇「百五〇年の孤独」
主催: 合同会社カオスラ
会場: zitti (〒971-8172 福島県いわき市泉玉露2丁目2-2)ほか、泉駅周辺の複数会場
キュレーション、演出: 黒瀬陽平(美術家、美術批評家、カオス*ラウンジ代表)
参加アーティスト: 荒木佑介、市川ヂュン、井戸博章、今井新、梅沢和木、梅田裕、ク渦群、酒井貴史、鈴木薫、名もなき実昌、パルコキノシタ、百頭たけし、藤城嘘、藤元明、三毛あんり、柳本悠花、弓塲勇作、Houxo Que、KOURYOU、SIDE CORE(事情により chloma の出品は見送ることになりました。ご了承ください)
リサーチチーム: 黒瀬陽平、江尻浩二郎(郷土史研究、東日本国際大学非常勤講師)、亀山隆彦(仏教学、龍谷大学非常勤講師)、荒木佑介(アーティスト)
開催期間: 2017年12月28日(木)~2018年1月28日(日)
※1月からは金土日祝のみ 12月28日、29日、30日、31日、1月5日、6日、7日、8日、12日、13日、14日、19日、20日、21日、26日、27日、28日(合計17日間)
会場時間: 10:00~18:00
※本展は、JR常磐線・泉駅からすべての会場を徒歩でご覧いただけますが、会場間の移動に徒歩10分以上要する場合もあります。もしお車でお越しの際は、専用の駐車場はありませんので、ご注意下さい。
※全体の鑑賞時間の目安は3時間程度です。期間中の日の入り時間は16:30ごろです。屋外展示や移動が多いので、暗くなると鑑賞しにくい作品もあります。できるだけ早い時間にお越し下さい。
観覧料: 1,000円(高校生以下は無料)
交通案内: JR常磐線・泉駅北口より徒歩2分
公式サイト: http://chaosxlounge.com/zz-izumi/jigoku.html
お問い合わせ: info@chaosxlounge.com
写真=ケロッピー前田
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2024.10.02 20:00心霊被災地は150年前にも「復興に失敗」していた! 現代アートが生んだ「新しい寺」で慰霊、鎮魂… 新世代が問いかける真の復興!のページです。寺、東日本大震災、復興、現代アート、地震、ケロッピー前田、福島、廃仏毀釈などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで