縄文文化とHIPHOPを融合した女流ラッパーCOMA-CHIの新作がヤバイ! 祝詞ラップ、龍神、儀式…アルバム制作秘話を暴露(インタビュー)
■プロデューサーは“龍神”!?
COMA-CHI アイヌのことを曲にしようと思ったとき、まず「OKI Dub Ainu Band」のOKIさんにアイヌの民族楽器「トンコリ」の音を入れていただきたいとひらめきました。私の中ではトンコリとヒップホップビートを合わせたいと思っていたんです。
それから、平取町への旅行の直後、THA BLUE HERB(札幌を中心として活動するヒップホップグループ)のトラックメーカー・O.N.O (オー・エヌ・オー)さんとイベントで共演させていただいて。「これはベストタイミングだ」と思って、北海道らしいサウンドにしたいとO.N.Oさんにもお願いしました。
――ほかにも今回、さまざまなゲストミュージシャンと一緒にアルバムを制作されていますが、特に印象に残った方は?
COMA-CHI 『JOMON GREEN』のトラック2『water (feat. Josef Leimberg)』をプロデュースしてくれたジョセフ・ラインバーグのサウンドは以前から好きでした。私のヒップホップに対する情熱を久しぶりに湧き上がらせてくれたアルバム、ケンドリック・ラマーのグラミー賞受賞作『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』 にもジョセフが参加していたんです。
(ユニバーサル ミュージック)
今回は本当にタイミングが良くて、とにかく話がトントン拍子に進んで、ロサンゼルスのジョセフのスタジオで一緒に曲作りをしました。でも、不思議なのは彼を初めて見たとき「龍神」という印象を持ったんですが、それを本人に伝えると、なんと「小さなころから、なぜかオレはドラゴンが好きなんだよ」と話していて……。神秘的な縁を感じましたね。
――縄文文化の話につながりますが、このアルバムからは「母性」が感じられます。それはCOMA-CHIさんも意識していたのでしょうか?
COMA-CHI そこまで大々的に見せようという意図はありませんでした。ご指摘のように、コンセプトの「縄文」が結果として母性につながったのだと思います。もっと縄文文化の素晴らしさに気づいてほしい、自分の子どもが大きくなった時、日本と世界がより良くあってほしいという願いは込めましたね。
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