アインシュタインの誤りを10万人のゲーマーが力を合わせて証明! 量子力学の「非局所実在性」が確定!
■アインシュタインは間違っていた!
2016年の11月30日、10カ国で計10万人以上の参加者が「Big Bell Quest」というオンラインゲームを同時にプレイした。ゲームの内容は実にシンプルで、3Dマップの中をパソコンであれば1と0のキーをなるべく速く連打して進みゴールを目指すというものだ。
そしてそれぞれのプレイヤーが1と0を連打した記録は逐一研究チームのもとへと届けられることになる。つまり大量のまったくランダムなバイナリデータを収集することに成功したのである。プレイされたゲームの回数は9700万回にも及んだということだ。
こうして収集された“完全な乱数”を使って、研究チームは各種のベルテストを行い局所実在性の検証を行った。結果は局所実在性を強く否定するものになった。つまりベルの不等式は一部で“破れ”が示されることになったのである。アインシュタインが間違っていたことが証明されたのだ。この研究は5月9日に「Nature」オンライン版に掲載されて注目を浴びることになった。
また興味深いことに、今回の研究で乱雑性(randomness)と自由意志に関して、量子と人間存在の類似性が示唆されることにもなったということだ。もし人間が影響を及ぼす観測がまったくランダムに行われた場合、量子の振る舞いもまたまったくランダムになるというのである。
「もし我々が完全に自由だった場合、量子もまた完全に自由なのです」と研究チームのモーガン・ミッチェル氏は語る。
単純な“観測”が量子の振る舞いに影響を与えているというよりも、より厳密に言うと“観測者の状態”が量子の状態に影響を及ぼしているのかもしれず、まったくもって量子論の世界は興味が尽きない。
(文=仲田しんじ)
参考:「Live Science」、ほか
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