孤独な生活を好む“真の独身”こそ完全無欠人間、研究で判明! 寂しい人のイメージ崩壊、人生に妥協を許さぬ“プロ孤独”

■“真の独り者”は孤立を恐れない

 カナダ・トロント大学の研究チームが2013年に発表した研究では、孤立への恐れが強い者は往々にして妥協した選択を行っていることが報告されている。

 研究チームは既婚者35人、独身者236人、パートナーがいる独身者177人の計448人が参加した実験を7通り行い、人々の間に孤立を恐れる気持ちがあり、これが妥協した選択を行う要因になることを突き止めている。つまり孤立を避けるために付き合う相手を選ぶとなれば、ほどほどのところで手を打っているのである。

 これは愛着スタイルの中で“不安型”の人々によくあらわれる現象で、それだけ強く孤立を恐れているのだ。

 一方、デパウロ氏は“真の独り者”はまったく孤立を恐れず、むしろ一人で過ごせる時間をかけがえのないものととらえているのだと解説している。

“真の独り者”は神経症的症状や不安障害に陥ったりすることはなく、一人で過ごす時間に幸福をみいだし、妥協して人とつき合うようなことはしないという。“真の独り者”の幸福は他者に左右されるものではないのだ。

孤独な生活を好む真の独身こそ完全無欠人間、研究で判明! 寂しい人のイメージ崩壊、人生に妥協を許さぬプロ孤独の画像3ベラ・デパウロ氏 画像は「YouTube」より

 また孤立を恐れない者は拒絶される体験にも動じずに、感情を害することもほとんどないということだ。そしてロマンチックな関係を持っていたにしても、彼らの自尊心が関係の維持のために揺らぐことはない。さらにこれらの人々は、グループや関係性に帰属する必要性を強く感じないので、孤独を感じたり落ち込む可能性も低い。

 デパウロ氏によれば、心の開放性と外向性、誠実性、神経症的傾向の低さがひとつになって孤立を恐れない人物が出来上がるという。そしてこの人物はクールで“バダス”なのだ。

 もちろん人は一人では生きていけないものだが、依存しあう関係や甘えあう関係に浸っていては成長もできない。無理して孤独になっても意味はないと思うが、周囲に流されず孤立を恐れない気持ちを心のどこかに持っていたいものだ。

参考:「Disclose.tv」ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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