宇宙最強の物質がスパゲッティそっくりだったことが判明! その名も“原子核パスタ”… 研究者戦慄「これは途方もない物質です」
■中性子星は重力波を発している?
これまでにも中性子星の表面の地殻(crust)の部分はきわめて硬いと考えられていたが、その内部はもっと高密度で硬かったということになる。そしてこのことは、中性子星の地殻が中心部よりもはるかに早く壊れることを示唆している。
また中性子星合体(Neutron Star Merger)に伴う電磁波放射現象や、極端に磁場の強い中性子星であるマグネター(magnetar)が放つ高エネルギー電磁波などの特定の現象が地殻破壊に影響を与える可能性があるという。
そうして、このような地殻の変動によってマグネターではない通常の中性子星であっても、コンスタントに重力波を発生させているとも考えられるということだ。
米・ルイジアナ州にある重力波の検出のための実験施設、LIGO(ライゴ、レーザー干渉計重力波天文台)では、これまで2つの大質量ブラックホール衝突合体した時に発生した重力波などを観測しているが、中性子星が発する重力波は検知できないものと思われる。しかし、将来の大規模アップデートで検知能力が向上すれば中性子星の重力波も観測できるかもしれない。
また2034年には欧州宇宙機関 (ESA) によって宇宙重力波望遠鏡、LISA(Laser Interferometer Space Antenna)の打ち上げが予定されている。LISAの運用が始まれば、さまざまな天体から放出される微弱な重力波が数多く観測できるだろう。
研究チームによれば、今回の研究は“原子核パスタ”の性質を明らかにしただけではなく、将来の観測のための基礎を築くことに一役買い、いつかは“パスタ”の存在を具体的に証明できるかもしれないということだ。この広い宇宙にはまだまだ謎が多いが、一方でこうして着実に理解が進んでいる分野もあり、夢が膨らむ話題と言えるだろう。
参考:「Science News」、「Science Alert」、ほか
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