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 まずはじめに、これは科学、そしてネットが生み出した、時に思いもかけないパニックが起こりうることを証明した話である。


■夏休みの大学生が暇つぶしに“UFO”を製作

 2010年5月に米ニュージャージー州グリーンブルックで、大きな円筒状の物体が上空に浮かんでいるとの目撃情報が相次ぎ、911(日本での110/119番)のコールセンターの回線がパンクしてしまうというUFOパニックが起こり、話題となった事件があった。

 当時は結局未解決で、うやむやのまま8年が過ぎ、今になって事件はあるひとりの男性の告白により衝撃的な結末を迎えることとなる。

 9月はじめのアメリカ版2ちゃんねる“Reddit”に、まさにそのUFOを製作した、という人物からの書き込みが突如として投稿され、当時の経緯と詳細が語られたのである。

 それは純粋な好奇心と科学への探究心、そして退屈さから思いついたことだったらしい。身元特定を避けるためだろうか、Redditには「thatsboots3010」のハンドル名で書き込まれており、そこには当時地元の大学生であった自分と友人が、夏休みの退屈さを紛らわすために、高校時代の科学実験で学んだソーラーバルーンを再現しようと思い立った、と書かれている。

largetubelikeobject1.JPG
NJ」の記事より

 ソーラーバルーンとは黒いビニールで作った大きな風船で、空気を入れると太陽光を吸収する。すると内部の空気が熱せられて膨張し、比重が軽くなるために空に浮かぶ、というものである。彼らはこのミッションに向けて何軒も店をハシゴし、厚さが最も薄い黒のビニール袋とテープを探して購入した。

 そして晴れた日にバルーンを作り、太陽に当てるように外へ出すと、計算通りふわりと浮かび上がらせることに成功。

 さらに同様のレプリカを次々つなぎ合わせていくことで30フィート(約9メートル)もの長さのバルーンを完成させ、リーフブロワー(落ち葉掃除機)で中に空気を送り込んでいったという。

largetubelikeobject2.JPG
NJ」の記事より

 テープを多用するとその分重さで浮かび上がらなくなってしまうため、ビニールを重ねる箇所の選定や封をする作業は難しく、四苦八苦したそうである。

 だが残念なことに、苦労して完成させるとほぼ同時に、彼らの大きなバルーンは手をすり抜けて上空へと浮上してしまい、みるみるうちに小さくなり、そのまま遠くへ飛んで行ってしまった。

 彼らはかなり気落ちしたようだが、その後まさかそれを目撃した人々に悲鳴やパニックを起こさせ、未確認飛行物体として通報が相次ぐ事態となったことは露ほども知らぬことだったという。

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