iPhoneロック解除ツール問題、米司法省やFBIとの対立で見出された“妥協点”とは?
――謎の情報源から聞いた、最新陰謀論!!
アメリカ司法省とアップルは激しく対立してきた。きっかけは2015年に起きた、カルフォルニア州サンバーナディーノ市で二人の容疑者が銃を乱射し14人が死亡した事件だ。その場で射殺された容疑者の犯行動機の手がかりとなるiPhoneにパスワードがかかっていて、FBIは中のデータを調べることができず、捜査がとん挫した事件である。
その後、アメリカ司法省は裁判に勝ち、アップルに対して「iPhoneに侵入できる裏口を設置せよ」という命令が下されたが、アップルはこの裁判所の命令を拒否し続けている。裏口を設置すればすべてのiPhoneユーザーの情報が脅威にさらされるからだ。
もちろんアメリカ政府は「その裏口の鍵はアメリカ政府だけに預ければ大丈夫だ」と主張するが、その鍵がロシアや中国の諜報機関に盗まれるリスクを考えれば、アップルの毅然とした対応は市民のセキュリティを守るものとして評価できると言われている。
さて、ここからが本題だが、現時点でこの両者の対立は実は解決している。別の形で解決策が提供されたのだ。その始まりが指紋認証のTouch IDをデフォルトで普及させることだった。いちいちパスワードをいれなくても、親指を押し付けるだけで自分のiPhoneのロックが解除されるこの方式なら、犯人を射殺した後でもiPhoneの中身を見て、犯行の動機を調べることができる。FBIにとっては一定の評価ができる前進だ。
ところがその後、問題が起きたらしい。シンガポールで拘束され米軍基地に移送されたアジア系の諜報部員と目される人物が、CIAにiPhoneの中身を見られるリスクに気づいて、自分の親指を食いちぎるという事態が起きたのだ。
こうした経緯で水面下での話し合いの結果誕生し、最新のiPhoneに搭載されるようになったのが現在の顔認証システムであるFace IDだ。顔の骨格を立体的に把握できることから、拷問で殴られつづけて顔が腫れたとしてもFace IDは機能してiPhoneのロックは解除できるという。
「さすがに顔は、それ以上ぐちゃぐちゃにまでは壊せないからね」
というのが情報源の男が教えてくれたポイントである。
(文/ホラッチェ)
フューチャリスト。近未来の経済分析が得意。ただしその分析の大半はホラだと周囲に思
われている。
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