死んでも行きたい絶景! 廃墟王国・インドの階段井戸「アグラーセン・キ・バオリ」がカッコよすぎる!

 昨秋にインド・デリーを中心に巻き起こった大規模な『スモッグ被害』が発生したちょうどその頃、現地の取材に訪れていた筆者であるが、その取材の最中に訪れたのが、デリー市内にある階段井戸『アグラーセン・キ・バオリ』である。一般的にインドの階段井戸といえば、2014年に世界遺産に登録された『ラーニ・キ・ヴァヴ』や、チャンドバオリの『幾何学井戸』が有名であるが、今回ご紹介する『アグラーセン・キ・バオリ』もまた、実に趣深く、興味深い井戸と言えるだろう。

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 筆者が現地を訪れた時期には、はからずも未曾有のスモッグ被害が発生しており、昼夜を問わずスモッグに包まれていた。その街角の光景は、まさに独特な“世紀末感”じみた印象を与えるものであったが、そうした状況の中、まずは『アグラーセン・キ・バオリ』へと向かう。

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 この『アグラーセン・キ・バオリ』は、デリー中心部に位置する住宅街の中にひっそりと存在しているが、周囲がレンガ塀によって囲まれていることや、その性質上、主要部が“地下”に存在している関係で、我々外部の人間にとっては、意外とわかりづらい状態となっている。

 しかし塀を抜け、その開口部の頂に立つと、周囲から感じる印象とは大きく異なる、独特な姿が眼前に現れる。まさに往年のRPGにおけるひとコマを彷彿とさせる光景だ。

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 早速、井戸の周囲を取り囲むように聳え立つ構造物に目を遣ってみる。あの映画『敦煌』でもおなじみの中国・甘粛省にある莫高窟(ばっこうくつ)を思わせる独特な意匠に、思わず目を奪われるが、その傍らに立つ男性の姿と比較すればわかるように、その規模感はかなりのもの。ここから転落すれば、すぐさまあの世行きとなること必定である。そんなことを漫然と思いながら、一歩ずつ階段を下っていった。

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