奇習! 滝に打たれながら秘めた劣情をシャウトする村人たち…! 西日本に実在した伝統的カミングアウト行事

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画像は「getty images」より引用

「普通に考えれば、そういう誰それと寝たいだなんていう話はね、日頃は間違っても言えやしないだろうけど、一応は、行事なもんだから、無礼講というか、どんなことを口走っても許されることになっててさ。でも、本当に問題なのはその後でさ。なにせみんなが見ている前で叫ぶものだから、場合によっちゃ、その相手も聞いてるわけ。当人からすりゃあ、まさに寝耳に水なんだろうけれども、なかにはそれがキッカケで意識しはじめて、そういう仲になっちゃう連中もいてね(苦笑)。だからその行事の後、何カ月かは、毎年毎年、揉め事が起きやすかったんだよな」

 

 それが他人妻への横恋慕であろうと、タブーとされる特殊な性癖であろうと、滝業のドサクサに紛れてカミングアウトしていたという当地の人々。しかもそうした“衝撃の告白”が元で、人生の転機を迎えることになった者は意外にも少なくないのだという。

 

「そうね、そんなこんなで梅の咲く頃にはね、離縁する夫婦も出るし、男同士・女同士で一緒に暮らし始める連中もいるし…… という具合に、いろんな形での変化があったんだよな、毎年。けど、どっちにしたって、それぞれ幸せそうには暮らしていたようだから、やっぱりああいう行事はね、あってもいいんじゃないかなって、俺なんかは思うよ」

 

 誰しも日頃その胸の中に秘めた想いというのは、何かのキッカケでもなければ、なかなか口に出せぬもの。そうした意味で言えば、その“キッカケ”となっていたと思しき当地におけるこの風習は、それなりの意義があったと言えるのかもしれない。

文=戸叶和男

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