「被害者遺族への取材」が嫌で異動願いを出す新人記者多数!? 精神を病む者も…「今のお気持ちは?」は誰も言いたくなかった
まるでロボットのように無感情にマイクを向けているのではなく、そう装いながら裏では泣いているという。
「特に新人や他部署から異動してきた社員が記者になると、トイレで吐いていることも珍しくありません。また、精神を病んで休職したり、他部署への異動願いを申し出ることも多いです。これを乗り越えた人間のみが報道セクションで中堅やベテランになっていきますが、このころになると『俺は人間であることをやめた』と言う人もいます。通常の精神ではとてもできないことですから」(同)
マスゴミなどと叩かれている状態からは想像できないが、とんでもない苦悩が現場にはあるようだ。しかし、いくら会社員とはいえ、なぜそこまで追い込まれながらマイクを向けなければならないのか。
「簡潔に言えば仕事だからです。“コメントがもらえませんでした”では帰れないですし、他社が向かう以上、自社だけネタ落ちというわけにはいきませんから横並びで向かうほかないんです。この横並びの意識を逆手にとって全社で一斉にやめるという決断をしてくれればいいのにと思うことも多いです」(在京キー局ワイドナショー番組ディレクター)
横並びの意識から絶対にやめられないそうだが、全社一斉にやめることもないだろう。ただし、繰り返しになるが現場に行く記者やカメラマンにも妻や子供がいるのだ。
「我が子を失ったその日に『今の気持ちは』と聞かれる辛さは理解しています。悲しいとか悔しいとか、そういう気持ちさえ出てこないで、まだ現実を受け止められていないタイミングです。それはわかっていますが、仕事ですとしか言いようがない」(同)
取材する側の立場も理解できるが、やはり被害者側が最も守られるべきだろう。マスコミ業界をあげての改革が必要と言える。
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2024.10.02 20:00心霊「被害者遺族への取材」が嫌で異動願いを出す新人記者多数!? 精神を病む者も…「今のお気持ちは?」は誰も言いたくなかったのページです。取材、被害者、遺族、今のお気持ちなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで