ナチスの残党の真実! トンデモ本と言われた落合信彦の『20世紀最後の真実』の前半部分がかなり真実だった件!
落合信彦氏が1980年に著した『20世紀最後の真実』は長らくトンデモ本だと言われてきた。ナチスドイツのガセ情報を提供していることが今では広く知られるようになったエルンスト・ズンデルとその取り巻きに取材をして、「ナチスがUFOを完成させていて、ヒトラーは南極に逃げて健在で、第四帝国のラストバタリオン(最後の軍隊)は復活を画策している」という説を真正面から取り上げているからだ。このズンデル説を真に受ける者はほとんどいない。
しかし、近年になってこの本の残り半分では、南米に逃げたナチスドイツの残党について落合氏が非常に正しい取材をしていたという驚愕の事実が判明しつつある。
しかも落合氏は最近になって解明されたナチス最大の秘密の一歩手前にまでせまっていたこともわかったのだ。
『20世紀最後の真実』のもうひとつの柱となるのは、戦後南米に移住し、後にアメリカ国籍を取得した元ナチス軍人のジョセフ・ヘンドリックスを情報源に、落合信彦氏が南米に逃げたナチス関係者の戦後の活動を追った部分だ。ヘンドリックス氏の「古い友人たち」の人脈を通じて落合氏がナチスの南米逃亡ルートに迫ったインタビューの内容は、さまざまなナチス研究者の最近の研究成果を通じて裏がとれるようになった。
■チリのエスタンジアでナチスがチリ政府と共存!?
まずこの本は冒頭からスリリングなシーンが登場する。ヘンドリックス氏と落合氏はチリ中部にあるエスタンジアと呼ばれる農園を取材しようとする。ここはチリ版の犬鳴村というべき場所で、そこではチリ政府の法律が通用せずナチスの武装勢力が広大なドイツ人だけの共同体を作っているとされていた。
そこに出かけた落合氏はさながら犬鳴村に迷い込んだ日本人のような危険に直面し、命を落としかけながらも脱出する。読者は「話を盛っているぞ」と思ったかもしれないが、2005年にその実態が暴かれることになった。
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