「ISIS(イスラム国)を作ったのはオバマとヒラリー」4年前の大統領選で暴かれた暗殺指令、国家転覆…トランプの陰謀論考察【第2回】
ウィキリークスのアサンジは、2016年の大統領選挙の投票日直前に、ジャーナリストのジョン・ピルガーのインタビューに応じている。
「ヒラリーのメールによって暴露されたのは、ISISの資金はサウジアラビアとカタールの政府からきていることです。ヒラリーの国務長官時代、アメリカはサウジアラビアと過去最大規模の武器売買をしており、その額は800億ドル以上でした。それはアメリカの軍需産業輸出額の最高額であり、それまでの2倍になっていました」
ピルガーはさらに踏み込んでこう聞いた。
「サウジとカタールがクリントン財団に資金を提供して、ISISを作ったということでしょうか?」
「そうです」と、アサンジははっきりと断言した。
このことが、トランプがヒラリーやオバマを「ISISを作った!」と断罪できる根拠であった。ヒラリーの私用メール問題は、4年前の大統領選挙における最大のスキャンダルだったのだ。
アサンジ は、ヒラリーの私用メールのほとんどはお金の話であって、ゴールドマン・サックスなどの大銀行からウォール・ストリート、諜報機関、メディア、サウジアラビアなどの諸外国、それらすべての異なる歯車を相互接続する中心的な役割がヒラリーだったという。そのなかでもヒラリーがこだわったのがリビアだった。
「リビアこそ、ヒラリーの戦争でした。(中略)彼女にとって、リビアの安い石油が目当てといったレベルのものでなく、カダフィの暗殺とリビア国家の崩壊こそが目的でした。(中略)その結果、4万人以上が犠牲となり、リビアにイスラム過激派が生まれ、ISISが生まれ、地中海に面したリビアという国家がなくなったことで、アフリカ・中東の難民がリビアを横切って、ヨーロッパに大量に流入しました。そして、ヨーロッパにもイスラム過激派が進出し、欧州先進国でもテロが頻発するようになりました」
つまり、ヒラリーが世界をめちゃくちゃにした張本人だというのだ。
2011年、ヒラリーが国務長官であったとき、彼女はリビアの首都トリポリに赴き、当時リビアの指導者であったカダフィの殺害(同年10月20日)に絡んでCIAの秘密工作を指揮したとされる。アメリカが他国の最高指導者の暗殺を画策したとなれば、国際的な大事件であるが、私用メール事件が起こるまでは、カダフィは反政府勢力の国際評議会によって拘束殺害されたと言われた。カダフィのなぶり殺しの映像がニュースとなった翌日、テレビ番組に出演したヒラリーはカダフィの死について、「来た! 見た! 死んだ!」と声を上げ、異様な高笑いを披露していた。
だが、2012年9月11日、リビアの第2の都市ベンガジで、ヒラリー直属の外交官で駐リビア米大使となったクリス・スティーブンスを含む米政府関係者4人がテロリスト集団に殺害される事件が発生した。
責任問題を追求する過程で、ヒラリーは国務長官という国家機密を扱う重要なポストにありながら、公務上の連絡を私用メールで行っていたことが発覚する。それは国務省には知られては困る極秘の資金運用や裏工作を行っていたからであった。
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2024.10.02 20:00心霊「ISIS(イスラム国)を作ったのはオバマとヒラリー」4年前の大統領選で暴かれた暗殺指令、国家転覆…トランプの陰謀論考察【第2回】のページです。ヒラリー・クリントン、ドナルド・トランプ、ケロッピー前田、新型コロナウイルスの時代、2016年米大統領選などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで