「ISIS(イスラム国)を作ったのはオバマとヒラリー」4年前の大統領選で暴かれた暗殺指令、国家転覆…トランプの陰謀論考察【第2回】

 2015年3月3日、ヒラリーの私用メール問題が初めて大手マスコミで報道された。だが、実はそれを遡る2013年3月、「グッチファー(Guccifer)」と名乗るルーマニアのハッカーが、ビル・クリントンの大統領補佐官だったシドニー・ブルーメンソルのメールアカウントをハッキングした際に、ヒラリーが公務に私用メールを使っていたことを暴露している。

 グッチファーは、政治的な目的でハッキングや情報漏洩を行うハクティビストとして長年活躍してきた。2014年、彼はルーマニアで逮捕されて7年間の刑を受け、2016年にアメリカに移送され、さらに52ヵ月の刑を課されて服役中である。

 ベンガジ事件(2012年9月11日にベンガジの米領事館と中央情報局(CIA)の活動拠点がテロリストに襲撃された事件)を調査したのは下院特別委員会だった。2014年、委員会はヒラリーに私用メールの提出を命じており、ヒラリー側は同年12月に約3万通のメールをプリントアウトした5万ページの書類を提出している。その上で約3万通はプライベートなものなので削除したと返答した。しかし、その削除した3万通にこそ、重要な問題が隠されていたのではないのか。のちにFBIの捜査により、その一部が復元されている。

 アメリカ大統領選挙では、選挙当日となる11月初旬に向けて、9月と10月に3回、民主党と共和党の代表候補がテレビ討論会を行うこととなっている。この年行われたヒラリーとトランプとの直接対決は、見応えたっぷりなものになった。

 討論会のクライマックスは、もちろんヒラリーの私用メール問題である。トランプが「俺が大統領になったら、お前を投獄してやる」とやり込めると、ヒラリーは「トランプが言っていることはすべてデタラメだ」と抵抗する。それでもトランプの発言のたびに観衆の声援が起こることから、トランプこそが支持されていることがわかる。



 とはいえ、ウィキリークスのアサンジでも、選挙直前までトランプがヒラリーに勝つことは難しいだろうと語っていた。だが、さらにドンデモないことが起こったのである。

 ロシアゲート、そして、セス・リッチ射殺事件の謎へ。

(つづく)

文=ケロッピー前田

1965年、東京都生まれ。千葉大学工学部卒、白夜書房(のちにコアマガジン)を経てフリーに。世界のカウンターカルチャーを現場レポート、若者向けカルチャー誌『BURST』(白夜書房/コアマガジン)などで活躍し、海外の身体改造の最前線を日本に紹介してきた。その活動は地上波の人気テレビ番組でも取り上げられ話題となる。著書に『クレイジートリップ』(三才ブックス)、『クレイジーカルチャー紀行』(KADOKAWA)、責任編集『バースト・ジェネレーション』(東京キララ社)など。新刊本『縄文時代にタトゥーはあったのか』(国書刊行会)絶賛発売中!

公式twitter:@keroppymaeda

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