コロナで価格破壊した出会い系…写真とまったく違う顔の「援デリ女性」と出会ってしまった体験談

 今から6年ほど前、筆者はまさにこのパターンにはまってしまった。

 女性に指定された場所にいくと、細身の女性が好きな私のタイプからは程遠い、写真とはかけ離れた容姿の女性が私を待っていたのだ。写真とあまりに違う女の子が来たら援デリの可能性が高い。だが私は断れず、ラブホテルへと入ってしまった。自分のためにも相手のためにも、今でも勇気を出して最初に断るべきだったと後悔している。

 彼女にも写真を偽らざるを得ないワケがあったのだろうし、そもそも悪いのは、悪質な援デリ業者であることは理解している。しかし、ホテルに入ったものの、さすがに乗り気になれず、「タバコを買いに行きたいので、外へ行っていいか?」と彼女に聞いた。本当に申し訳ないが、そのまま帰るつもりだった。

 すると、その女性は「免許証を置いていけ!」と言うのである。彼女が何を考えていたのかはわからないが、プライドを傷つけてしまったのかもしれないと少し同情したものの、その時は自分の落胆が勝ってしまい、彼女に強く当たってしまった。「写真とあまりにも違うよな?」と問いただすと、悪びれる様子もなく「そういったことは会った瞬間に言え!」という。おっしゃる通りだ。ここまで来て、彼女も引き下がれないだろう。

「ゲッティ」から引用

 ただ、どうしても彼女と行為をする気になれなかった。かといって当時なけなしの2万円を気前よくわたしてしまうほど大人でもなかった。

 ラブホテルを出るための料金をどちらが支払うか、前金で渡してしまった2万円を返すか返さないか、ということで1時間ほどの口論に発展。

 最終的に筆者が折れ、相手への謝罪の気持ちも込めて、ホテル代含め2万5千円を支払った。最初に断れずホテルまで行ってしまった筆者に非があるとはいえ、好みでない女性と口論をして金を払うというのは、なんともやるせない気持ちだった。

 筆者と同じ轍を踏まないよう、読者諸君には、「事前のやりとり」を大事にして欲しい。また、写真とは違う女性が来てしまった時は、お互いの幸せのために、最初から断る勇気を持とう。

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文=栗林安吾

30代男性。性風俗業界、障碍者雇用施設、精神病棟など社会的辺境とみなされる場所で取材を行う。昭和アニメや特撮が大好物。

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