子供を殺して血を飲んだ「ナイロビの吸血鬼」が脱獄、しかし暴徒に撲殺される!
ケニア・ブンゴマで今月15日、「ナイロビの吸血鬼」として悪名高い男が、民衆に暴行されて殺された。マスティン・ワンジャーラ容疑者(20)はナイロビで14人の少年を殺害した容疑で起訴されていたが、判決直前の12日夜に脱獄。実家がある村まで逃亡したが、暴徒と化した民衆に取り囲まれて命を奪われた。
ワンジャーラ容疑者がリンチされている様子を撮影した動画が、海外の過激動画共有サイト「theYNC.com」で公開された。叫び声を上げる民衆がワンジャーラ容疑者を家から引きずり出した。地面に倒れたワンジャーラ容疑者は棒などで何度も殴打され、ぐったりとして動かない。しばらくして銃声が鳴り響いた。民衆がその場から離れ、暴行が収まったようだ。
ワンジャーラ容疑者は今年7月、12歳と13歳の子供2人を殺害した容疑で逮捕された。その後の調査では、5年間で少なくとも13人の子供を誘拐して殺したことが判明。サッカー教室のコーチのふりをして子供たちに近づき、薬などを使って意識を失わせてから殺したという。親に身代金を要求することもあった。
逮捕後、川の茂みや下水道に遺棄された遺体がいくつか発見された。遺体には首を絞められ、鈍器で頭を殴られた痕跡があった。
ワンジャーラ容疑者は16歳のときに初めて人を殺した。当時12歳の少女を誘拐し、血を吸って殺害した。その後も同様に、殺した子供たちの血を吸っていたため、「ナイロビの吸血鬼」として報じられた。
被害者の一人の母親は「私は法廷で彼の姿を見たいとずっと思ってきました。彼がなぜこんなことをしたのか、なぜ子供たちを残酷に殺し、私たちに苦痛をもたらしたのかを知りたかったからです」とBBCに語った。彼女の息子の遺体は今年7月、ナイロビの郊外で警察によって回収された。腐敗が酷かったという。
警察のスポークスパーソンは「彼がどうやってナイロビから実家まで移動したのかはわかりません。最初に彼に気づき、警察に通報される前に彼を殺そうとしたのは、詮索好きな村人たちです」と述べた。警察は、殺害されたのがワンジャーラ容疑者であることを確認するための検証を行っているが、家族によって遺体がワンジャーラ容疑者のものだと特定されたとされる。
ワンジャーラ容疑者が逃亡したときに勤務していた3人の警官は、過失によって逃亡を許した罪で起訴された。刑務所の独房に侵入の形跡はなかった。
ケニアの犯罪捜査局は、ワンジャーラ容疑者が司法による裁きを受けなかったことを遺憾に思うと述べた。一方、ワンジャーラ容疑者の逃亡は国全体に衝撃を与え、SNSで国民の多くが警察の無能を嘲笑するほどだった。
今回の事件のように、“正義”に駆られた民衆が暴徒と化し、罪人を集団でリンチする行為は「モブジャスティス」と呼ばれる。モブジャスティスの背景には、警察や司法に対する国民の怒りや憎しみ、不満などがあるとされる。国家に対する国民の不信感が「ナイロビの吸血鬼」に悲惨な最期をもたらしたというべきなのかもしれない。
参考:「BBC」、ほか
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