「英語にない日本語」9つとは!? 生きがい、仕方ない、「あげおとり」… 日本人の感性に世界が感動!
・仕方がない(Shikata ga nai) “仕方がない”あるいは“しょうがない”をむりやり英語にすれば「助けられない」ということになるが、それほど大きな絶望を表現しているわけではないことは改めて言うまでもない。
捉え方によってはフランス人がよく口にするセ・ラヴィ(これが人生さ)や、哲学者ニーチェによる運命愛(Amor fati)にやや通じるものになるのかもしれない。しかしいずれにしても、痛烈な無力感というよりも甘受するしかない世知辛い現実という意味合いで使われるだろう。
・積ん読(積読、Tsundoku) 日本人の読書好きには今さら説明する必要がない“積ん読”だが、英語をはじめとしてこれに相当する言葉はない。
今読んでいる本が読了できないままに、読みたい本がどんどん積み上がっていくという、あまり望ましくない現象が“積ん読”だが、“常習者”にとっては実は後々の楽しみが増えていくという、むしろ喜ばしい状態なのかもしれない。
・居留守(Irusu) 家にいてもいないふりをすることは世界中で行われているのだろうが、居留守という読んで字のごとくの単語で表現しているのは日本語だけなのかもしれない(もしかしたらあるかもしれないが)。少なくとも英語ではひと言で表現することはできないのだ。
今日は誰にも会いたくないという日は戸締りをしっかりしてインターホンには応じず、電話にも出ないで“積ん読”してあった本を読んでみるのもアリ!?
・上げ劣り(あげおとり、Age-otori) 今や日本人でもめったに使わなくなったと思われる「上げ劣り」も英語にはない表現として注目されているようだ。デジタル大辞泉によれば上げ劣りは「元服して髪を上げて結ったとき、顔かたちが以前に比べて見劣りすること」で、髪を切るのに失敗して気分が落ち込むこととされている。理髪店や美容院で“失敗した”という経験は誰しも少なからずあるとは思うが、髪形ならではのなんとも言えない後悔と残念さをひと言であらわす言葉ということになる。
記事ではこのほかにも、忙しくてブラウスのアイロンがけができずニットばかり着ているキャリアウーマンを指す“ニット女(Nito-onna)”や、“引きこもり(Hikikomori)”もまた日本語にしかない単語であると解説している。
こうして9つを見てみると、なんとも言えない“日本人らしい”微妙にネガティブでヤバイ日本語が多く並んだといえる。改めて、日本語の奥深さに気づかせてくれる話題だろう。 (文=仲田しんじ)
参考:「Big Think」ほか
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