女性の“サイコパス”に共通する2つのサインとは? 最新研究が明かす意外な特徴

映画『アメリカン・サイコ』のパトリック・ベイトマンや、『ダークナイト』のジョーカーなど、フィクションの世界で描かれるサイコパスは男性であることが多い。しかし、現実世界には女性のサイコパスも確実に存在し、その兆候は男性とは異なる形で現れるようだ。
ブリュッセル自由大学の研究チームは、492人の男女を対象にアンケート調査を実施し、性格特性と感情機能の関連性を分析した。その結果、女性のサイコパス傾向と強く結びつく2つの重要な特徴が浮かび上がった。
「失感情症」と「無快感症」が鍵
研究によると、サイコパス傾向が高い女性には、「アレキシサイミア(失感情症)」と「アンヘドニア(無快感症)」という特性が高い確率で見られたという。
アレキシサイミアとは「感情の失認」とも呼ばれ、自分の感情を正しく理解したり言葉にしたりすることが困難な状態を指す。一方、アンヘドニアは喜びや楽しみ、興味、動機づけがほぼ完全に欠如している状態だ。興味深いことに、これらの特徴とサイコパス傾向の関連性は、男性には見られず、女性にのみ顕著に現れる現象だった。
なぜ男女で違いが出るのか?
研究チームは、この男女差の原因として3つの仮説を立てている。
1つ目は生物学的な要因だ。男性ホルモンであるテストステロンが高い男性は、支配欲や衝動性といった形でサイコパス特性が出やすい一方、女性は異なるメカニズムが働いている可能性がある。
2つ目は社会文化的な影響だ。男性の場合、苦痛を攻撃性やリスク行動として外に出す傾向があるが、女性はそれを内面化しやすく、感情の麻痺や喜びの喪失として現れるのかもしれない。
3つ目は感情調整の違いだ。サイコパス傾向の高い女性は、過去のトラウマや情緒不安定さを抱えているケースが多く、それが感情を認識できない状態や慢性的な抑うつ症状として表出している可能性があるという。

女性サイコパスは見過ごされがち?
これまでサイコパスの研究は男性中心に進められてきたため、女性特有のサインが見落とされてきた可能性がある。アングリア・ラスキン大学のクライヴ・ボディ博士によると、男性サイコパスが暴力や脅迫で支配しようとするのに対し、女性サイコパスは誘惑、人間関係を利用した攻撃、噂や嘘の拡散といった手段で他人を操作し、優位に立とうとする傾向があるという。
一見すると静かで目立たないかもしれないが、感情が読み取れず、何に対しても喜びを感じない女性が、実は巧みなマニピュレーターである可能性も否定できない。
サイコパスの定義そのものが、性別によって見直される時期に来ているのかもしれない。

参考:Daily Mail Online、ほか
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