プーチンは操り人形、ウクライナ侵攻の苦戦は“伝統”…! ロシア「影の支配者」の実態をジェームズ斉藤が暴露
ジェームズ いえ、それはあまり考えられません。なぜなら、プーチンはFSBの力を背景に大きくなってきたところもあるからです。いくらまともな報告をしないからといっても、軍の力が強まっている今、FSBを粛清してしまえば、自分で自分の首を絞めることにもつながります。ですから、第5局のトップと、あともう一人を自宅軟禁程度で収めているのです。いずれにせよ、今のクレムリンは軍の力がますます強まっているだろう、ということです、断言はできませんが。ただ、逆にここまで来るとプーチンの首もつながったかもしれません。これまでは軍によるクーデターの可能性もありましたが、いま選択肢があるのは軍のほうです。力をなくして自由に操ることができるプーチンであれば、生かしておく理由は十分にあります。仮にロシア国民が暴動でも起こした時には全てをプーチンのせいにして処刑すればいいのですから、生かしておく意味は高いわけです。一方、FSBと軍のGRUが「プーチンをかけた内部抗争」を展開しているのが現状です。FSBは1980年台初頭から実施されているアンドロポフ計画という「KGB主導のロシア」を永続化させたいので、軍に乗っ取られたプーチンであれば、今度はFSBが抹殺しに来る可能性が高いです。
──プーチンはいまかなり八方塞がりの状態なんですね。
ジェームズ 軍がこの戦争を一刻も早く収めてくれることを願っているでしょう。だからこそ、プーチンは軍には逆らえないのです。しかし、軍はこの戦争を早く収める必要はそれほどありません。実はわざと時間をかけている可能性すらあります。
──そんなことってあるんですかね?
ジェームズ ロシア軍の伝統では当然と言えることです。ロシア軍というのは戦争を通じて内部粛清を行います。実際、キエフがまだ陥落していないのは不思議というより不気味です。一方、南部の都市は簡単に掌握しています。クリミアの水問題を解消するためにはどうしても必要ですから当然といえば当然ですが、なぜその攻撃をキエフでもやらないのでしょうか? 原発のある都市も次々に制圧しています。軍としてどうしても必要なオペレーションは確実に遂行できているのに、キエフには攻め込めていないんです。
──例えば、アメリカの民間軍事会社がいまキエフに入っているらしいんで、彼らの抵抗が凄いということですか?
ジェームズ 当然、それもあると思います。市街戦は陸上戦では最難関です。しかも彼らは精鋭部隊ですから。しかし、傭兵は所詮傭兵です。自分の命を賭してまで知らない土地を守ったりはしません。諜報機関関係者の間での見立ては、ロシア軍がわざと時間をかけているということです。
──でも、普通の兵士だけじゃなくて、ロシア軍は将軍も4人ぐらい死んでいますよ、さすがにそれはないんじゃないですか?
ジェームズ 逆になぜ、将軍が前線でバタバタと戦死しているんですか? 通信網が崩壊し、将軍クラスがウクライナのSIMカードを使い、普通の携帯電話で交信しているのも理由の一つですがそれはあくまで結果論です。作戦自体が杜撰で、そのような作戦を作成したのは誰か? 当然軍の上層部です。クレムリンの内部抗争に使われていると考えたほうが自然です。ロシア軍は我々が思っているほど強くなかったとも言われていますが、それは間違いです。作戦自体に問題があり、兵力は世界でもトップクラスで、中国の人民解放軍より遥かに強いです。
ともかく、断言できるのはウクライナ侵攻が終わったとしても、ロシアという国はこれまでのカラーとは変わってくるということです。
──どう変わるんですか?
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2024.10.02 20:00心霊プーチンは操り人形、ウクライナ侵攻の苦戦は“伝統”…! ロシア「影の支配者」の実態をジェームズ斉藤が暴露のページです。プーチン、ウクライナ、ロシア軍、停戦、第三次世界大戦などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで