プーチンを止める“たった一つの方法”とは!? 元側近らが明かした「精神構造の根底にあるもの」
第三次世界大戦の危機が現実化しつつある現在、「ストップ・プーチン」が国際世論の主流になっている。どうすればプーチンの暴挙を制止できるのか。これについて、専門家によるいくつかの指摘があるようだ。
■ドストエフスキーの「汎スラブ主義」を信奉
プ―チンの政治思想の基礎にあるものは何なのか。そこにはもちろん、人類史上初めて社会主義革命を実際に行った国民の血脈が受け継がれていることは間違いない。
それまでは“空想”であった社会主義を実現した最大のインフルエンサーはもちろん『資本論』で有名なカール・マルクスであるが、その一方で、西欧とアジアの間に挟まれた広大なロシアの大地に生きる人々の姿を克明に描いたロシア文学の系譜がある。
『戦争と平和』のトルストイ、『父と子』のツルゲーネフと並んで近代ロシア文学を代表する作家であるドストエフスキーだが、プーチンが最も影響を受けているのがこのドストエススキーであることをジャーナリストのティム・ブリコー氏が米ニューヨークのウェブメディア「Big Think」の記事で指摘している。プーチンのイデオロギーには、ドストエフスキーから受け継がれた「汎スラブ主義」があるというのだ。
17世紀のイギリス革命、18世紀のフランス革命、アメリカ合衆国の独立を目の当たりにし、何世紀にもわたってロシアの作家は国家の国民的アイデンティティを定義することに苦慮してきた。ロシアは西洋化すべきだと主張する者もいれば、一方ではロシアは他のスラブ諸国と反西洋の同盟を結ぶべきだとの信念を抱く人々もいた。この信念の理論的根拠となっているのが、「汎スラブ主義(Pan-Slavism)」である。
ロシア主導のもとにスラブ系諸民族の連合・統一を目指した思想と運動である汎スラブ主義だが、その最も影響力のある支持者の1人こそドストエフスキーであり、この文豪を通じてスラブ主義がプーチンの政治思想の支柱になったということだ。
ブリコー氏によれば、汎スラブ主義がウクライナに対するプーチンの態度に現れていることは言うまでもなく、ロシアでのプーチンの人気を理解するための鍵であるという。プーチンのスピーチと論説におけるウクライナへの姿勢は、旧ソ連の衛星国であるという経緯を超えて、キエフ大公国の中世スラブ連邦にまでさかのぼることができる文化遺産に基づいているというのだ。
ドストエフスキーの民族主義的ナショナリズムの到達点は、ロシアが主導するスラブ連合国の構築にあり、汎スラブ主義同盟が最終的に西欧を打倒するものであるという。
「現在の平和はいつでもどこでも戦争よりもはるかに悪く、それを維持することは最終的に完全に不道徳になるほど比類なき卑劣なものです。戦争は同士への愛を育み、お互いを尊重することを教えて国家を結びつけます。戦争は人々を初心に戻します」(ドストエフスキーの日記より)
米バージニア大学のスラブ言語の教授であるアンドリュー・カウフマン氏は、早くも2018年にプーチンがトルストイよりもドストエフスキーの信仰を選んだと結論づけている。プーチンはドストエフスキーから学んだ汎スラブ主義的ナショナリズムでウクライナへ侵攻したということになるのだろうか。とすればその先には欧米(NATO)との全面戦争も織り込み済みであるのかもしれない。
■プーチンを止める唯一の手段は?
このようにプーチンは汎スラブ主義の信念をもとにして確固たる決意でウクライナに侵攻したことになるのだが、プーチン政権の元経済顧問のアンドレイ・イラリオノフ氏は、1つだけ「ストップ・プーチン」を実現できる方策があると語っている。それは、ウクライナの民衆によるレジスタンス運動である。
目下のウクライナ情勢を、追い詰められたプーチンの“暴挙”ととらえている筋からは、プーチンのメンタル面の失調を指摘する声も少なくないのだが、2000~2005年の間にプーチン政権の経済顧問を務めたアンドレイ・イラリオノフ氏によれば、現在のプーチンは心を失ってはおらず、これまで通り「計算している」と言及している。今もプーチンは冷静沈着に事に対処し、次の手を用意しているというのだ。
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2024.10.02 20:00心霊プーチンを止める“たった一つの方法”とは!? 元側近らが明かした「精神構造の根底にあるもの」のページです。ロシア、プーチン、サイコパス、ウクライナ、汎スラブ主義、ドストエフスキー、第三次世界大戦などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで