最近多発の地震と「耳鳴り」に明らかな相関! 聞こえたら本当にヤバい音と恐怖のメカニズムとは?
今月19日に福島県中通りでM5.4、最大震度5弱の地震が起きた。実は、筆者はこの地震の前日から強烈な耳鳴りに悩まされており、ネット上でも同様の症状を訴える声が相次いでいた。このように、地震発生の前兆を耳鳴りで“体感”する人々は想像以上に多いのだが、果たして科学的に説明できるかどうか詳しく考えてみたい。
■耳鳴りを訴える人の数と地震発生に相関!?
18日、筆者は自身のブログで「起床時から強烈なセミ鳴きの耳鳴りが強く続いている」と書いた。「セミ鳴き」とは、文字通りセミが鳴くような「ジー」というような耳鳴りで、さらにこの夜は耳の閉塞、つまり一時的に耳が聞こえなくなった後で「ピーッ」という異様な耳鳴りが続いていた。
すると翌19日8時16分に福島県中通りでM5.4、最大震度5弱の地震が発生。筆者が住む東京都小平市から震源までの距離は約155kmで、過去の経験に照らし合わせて前日の耳鳴りは前兆としての体感だったと判断した。そして、筆者同様に他の人々も耳鳴りがあったかどうか調べるため、フェイスブックの地震前兆関連のグループで聞いてみると、やはり前日頃に耳鳴りがしたという人が少なからずいたことがわかった。
さらに、ツイッター上で「耳鳴り」をツイートしていた人の数を知るため、Yahoo!JAPANリアルタイム検索で「耳鳴り」を検索したところ、18日にツイート数が大きく伸びていることがわかった。また、過去30日間で耳鳴りのツイートが最も多かった日は12日だが、その当日夜から翌日にかけて、各地でM4~5クラスの地震が多発している。
このように、「耳鳴り」のツイートが増えると、だいたい翌日までに比較的大きな地震が起きる傾向にあるようだ。
■原因は電磁波か!?
もちろん、すべての耳鳴りが地震前兆とは限らず、さまざまな身体的要因によって発生することがある。加齢に伴う難聴がある人には耳鳴りがよく発生するといわれる。だが、耳鳴りは電磁波過敏症の代表的症状の一つでもあるとされる。そして、地震前兆現象の多くも電磁波に起因するものと考えられている。この説を早くから提唱していた科学者として、故・池谷元伺大阪大学名誉教授がいるが、1998年出版の著書『地震の前、なぜ動物は騒ぐのか―電磁気地震学の誕生』(NHKブックス)では、動物の異常行動や電気製品の誤動作などは、地震前に地下で起こる岩石破壊によって発生するパルス電磁波が原因であると主張した。つまり、電磁波過敏症で耳鳴りが起きるならば、地震前兆で耳鳴りが起きてもおかしくないということになる。
■阪神・淡路大震災でも耳鳴り
実は、池谷氏が前述の本を出版する前から一部の人々は耳鳴りと地震の関係について気づいていたようだ。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の前兆現象をまとめた大著『前兆証言1519!―阪神淡路大震災1995年1月17日午前5時46分』(東京出版)では、「耳鳴り」に関する証言がいくつか見られる。
たとえば京都市の男性は、地震の5日前から耳鳴りが始まり、医院で診てもらったところ最近流行している「低音性感音難聴」と診断された。地震の前兆ではないかと医師に聞いたところ、一笑に付されたという。だが本人は地震の後もその診断に疑問を持っていたという。今でも同じだが、ほとんどの医師たちは耳鳴りの原因が地震前兆であるとはまず考えない。一部の先進的な医師も「電磁波過敏症」なら思い至るかもしれないが、その背景に地震があるかと問えば否定するだろう。
また、西宮市の主婦は、前年末から耳鳴りがあったが1月に入ってひどくなり、夜に寝床につくと電話の発信音のようなピーンという音に悩まされたが、地震発生後はほとんど気にならない程度になったという。
同様の証言は他にもあるが、当時はインターネットの普及前で、地震と耳鳴りの関係についての情報が全国的に共有されるような場はなかったはずだ。そのような状況でもなお、地震前兆の可能性を疑ったということは、信憑性が高いかもしれない。
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2024.10.02 20:00心霊最近多発の地震と「耳鳴り」に明らかな相関! 聞こえたら本当にヤバい音と恐怖のメカニズムとは?のページです。リアルタイム、電磁波、耳鳴り、相関などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで