「日本は産油国になれるほど石油が出る」真実の暴露を試みた専門家を襲った悲劇とは!? 身を滅ぼす日本のタブー全貌!

■タイミングも最悪だった!

 この国のタブーは、エネルギーとアメリカだ。エネルギー利権とアメリカの権益に関わることに触れると、闇の勢力(ジャーナリストのベンジャミン・フルフォード氏はそう呼ぶ)や、隠れたエスタブリッシュメントから社会的な制裁を加えられる。『資源』が見つけた海底油田は、米中の利害が交錯する間にあって、日本は見なかったことにしなきゃいけない案件だったのだ。それをH氏は大きな声で、「日米関係が変わる」とまで報告書に書いてしまったら……ほら、言わんこっちゃない。

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イメージ画像:「Getty Images」

 ましてや、報告する相手は当時の民主党である。日本の基幹産業も、アメリカも、自民党を使って利権構造を作り上げている。そこに割り込んだ民主党は敵以外の何者でもなく、その敵に、国同士の関係が変わるほどの情報を渡すことなど許されるはずがない。H氏は気の毒にも、そんな利害関係に足を突っ込んでしまったのだ。

 触れてはいけない情報に触れたため仕事を奪われ、濡れ衣を着せられ、時には“事故死”する。日本が産油国になれるなんて、それが事実でも口に出してはいけない話なのだ。今回紹介した以外にも、リニアモーターカーと原発利権の関係や、太陽光発電と企業の関係など、触れてはいけない事例はいくらでもある。とにかく、あなたが政府関係の仕事をする時は、エネルギーとアメリカには十分注意しなければならない。

文=久野友萬

サイエンスライター。1966年生まれ。福岡県出身。
近著『ヤバめの科学チートマニュアル』(新紀元社)

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