金持ちは頭が良いわけではなく、ラッキーだっただけ! 成功に才能・努力は一切関係なし、数学で判明!
※ こちらの記事は2018年5月24日の記事を再掲しています。
各分野で活躍する人々、社会的に成功を収める人々、巨額の富を手にする人々は平凡な人々と一体なにが違うというのだろうか? 才能、努力、出自がものを言うのだろうか? この度、あまりにもあっけない理由が、最新の研究で判明してしまった。
■勝ち組になるためのただ1つの条件とは?
意識高い系ニュースサイト「Big Think」(5月20日付)によると、イタリア・カターニア大学の研究者である物理学者アレサンドロ・プルキーノ氏、アンドレア・ラピサルダ氏、経済学者のA.E.ビオンド氏が、コンピュータモデルを使い、知能、技術、危機管理能力など各才能ステータスがどのように進歩していくかシミュレーションしたところ、驚きの結果が出たという。
研究者らは成功者となる才能溢れた有力候補と、正規分布した標準的な才能を持つステータスを用意し、40年余りの人生キャリアの変遷を辿った。そして40年後の結果を分析したところ、20%の人口が80%の富を独占するという80:20の法則(パレートの法則)にぴったりと合致したという。この結果からも現実世界に近いシミュレーションだったことが伺えるが、さらに研究者らを驚かせたのは、高収入や富の獲得に最大かつ唯一の要素は“運”だったというのだ。
つまり、成功は才能、知能、技術、賢さ、努力、意志、勤労、危機管理などの個人的資質によるものだという能力主義的なパラダイムはまったく根拠のない話、単なる神話だったというわけだ。研究者らによると、富を独占する上位20%の才能は、むしろ極めて平凡であり、「最大の成功は決して最大の才能に伴うことはない」と指摘している。
■成功=才能はただの錯覚
しかし、なぜ我々は社会的な成功には才能が重要だと錯覚してしまっているのだろうか? トカナが調べたところ、米社会学者ダンカン・ワッツ氏の著書『Everything Is Obvious: *Once You Know the Answer』(邦題『偶然の科学』早川書房)によると、それは「ハロー(後光)効果」のせいだという。これは、「相手のある特徴についての評価を知性や性格といったその特徴とは必ずしも関連がないほかの特徴にまで広げる傾向」のことで、たとえば、容姿が良い人が頭も良いとは限らないが、人々は容姿が悪い人よりも容姿の良い人の方が頭が良いと判断してしまうことがそれにあたるという。
同書によると、これは企業内の評価にも当てはまるという。その一例が次のようなものだ。複数の被験者の集団にあるタスクを割り当て、それぞれのチーム内でコミュニケーションや意欲などを自己評価するよう指示したところ、成績が良いと知らされていたチームは、成績が悪いと知らされていたチームよりも評価が高かった。しかし、タスクの成績は研究者側が適当に割り振ったものであり、実際は優劣の差はなかったという。つまり、見かけ上の成績の良さが、チームがうまく機能したという錯覚を生み出していたのだ。
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2024.10.02 20:00心霊金持ちは頭が良いわけではなく、ラッキーだっただけ! 成功に才能・努力は一切関係なし、数学で判明!のページです。幸運、シミュレーション、数学、運、努力、富、金持ちなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで