ネッシーは巨大ウナギではない! 統計的調査結果から数学者が正体を予測

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画像は「Getty Images」より

 UMAの代表格でもあるネス湖のネッシー。その正体については昔からプレシオサウルス等の絶滅した古生物から大ウナギやチョウザメ等の巨大魚など、さまざまな説が出てきていた。しかし2019年、そんなネッシーの正体について結論に迫った説が登場した。

 2019年、ニュージーランドの遺伝学者ニール・ジェンメル教授が、ネス湖にて大規模な調査を行い、採取した250の水のサンプルに含まれるDNAを分析。ネス湖に生息する動物の種類を正確に特定するという研究の結果を公開したのだ。DNAの中には未知の生物のものは存在せず、ネッシーは巨大なヨーロッパオオウナギであるという可能性が非常に高くなったのだ。

 しかし、数学者でありデータアナリストのフロー・フォクソン氏が「ネッシーが巨大ウナギである可能性は、実はあまりにも低い」という内容の論文を発表して話題になっている。

 フォクソン氏はネス湖で実際にウナギが発見される可能性を計算し、更にそのウナギが人がネッシーと誤認するのに充分な大きさに成長する確率を割り出した。ここではネス湖には約8000匹のウナギが繁殖しており、ウナギは一般に60~70センチ程度に成長すると仮定している。この2つの要素を考慮すると、ウナギとしてはかなり大きな個体である1メートル前後に成長したウナギが「数世代にわたって」出現する確率は5万分の1に過ぎない、という。しかも1メートル程度では昔から目撃されて来たネッシーのサイズには到底及ばない。もし、ネッシーの記録として残されるような大きさであれば、実に6メートル程度まで成長したウナギでないと見つけてもらえなくなるそう。しかし、ここまで巨大なウナギが見つかる確率は非常に低くなるため、巨大ウナギが棲息している可能性は「基本的にゼロ」であると指摘している。

 これらの分析に基づき、フォクソン氏は「ネス湖に住む大ウナギは、いくつかのネッシー目撃例を説明できるかもしれませんが、いくつかの目撃例にある『かなり巨大な生物』の事例を説明することはできそうにありません」と語っている。では本当にネス湖に巨大な未知の生物が生息しているのか、というとそうではなく、ネッシーは大きな波の誤認ないしは湖に迷い込んで来た海棲哺乳類である可能性が高いとの事。

 果たしてネッシーの正体は何なのか、余計に謎が深まった気もするが、皆さんはどう思うだろうか。

参考:「Coast to Coast AM」ほか

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

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文=加藤史紀(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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