【衝撃】ドラッグで“ゾンビ化”した人がヤバすぎる… 合成麻薬の原料「キシラジン」が英米を混乱に陥れる
映画やゲームなどで人気のゾンビは、何らかの理由で蘇った死体として描かれる。一方、「ゾンビパウダー」と呼ばれる毒物が実在したともいわれる。生きている人間にゾンビパウダーを使用すると、その人間は仮死状態になり、他者の言いなりになる奴隷と化すそうだ。ゾンビパウダーの真偽はさておき、これよりも恐ろしい「ゾンビドラッグ」が存在する。
ドラッグによってゾンビ化した人々
ドラッグは、使用者の中枢神経に作用して幻覚などを引き起こし、狂暴化させたり無気力にしたりする。この事例として、海外の動画共有サイト「TheWorldWatch」で公開された動画を紹介しよう。米国で撮影された動画のタイトルは「合成麻薬はあなたをゾンビに変える可能性があります」だ。
男性が全身泥まみれになりながら悶えている。現場に駆けつけた警官が、住民らの話を聞きながら、男性の様子を観察する。手袋をはめ、男性の持っていたバッグの中身を確認する。その後、数人で男性を取り押さえて話しかけるが、らちが明かないようだ。男性をこの場から連れ出す準備が行われるのだった。
YouTubeにも似たような動画があり、ドラッグで精神に異常をきたした女性が叫びながら奇妙な動きをしている様子を映している。
このように人間をゾンビのような状態にするドラッグは「ゾンビドラッグ」と呼ばれ、世界各国で蔓延しつつある。
ゾンビドラッグとはどのようなドラッグか?
2024年4月10日、キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)は、ゾンビドラッグが英国の違法ドラッグ市場で広まり、マリファナや電子タバコの偽物として流通していることを発表した。ゾンビドラッグは米国でも拡大中で、乱用による死亡例も相次いでいる。
ゾンビドラッグの正体は動物用鎮静剤のキシラジンだ。中枢神経に作用し、鎮静や鎮痛、筋弛緩の効果をもたらす。馬や牛、猫などの動物に使用される薬物で、いずれの国でも人間への使用は承認されていない。米国では、コロナ禍の間、獣医の処方箋や医師のサプライチェーンからキシラジンが流出したとみられている。
キシラジンは経口投与で分解するため、注射器を用いて体内に投与される。しかし、人間がキシラジンを注射すると、その箇所に皮膚炎や感染症を引き起こすことが多い。しかも、その箇所が腐り始める可能性があるため、「肉食ドラッグ」と呼ばれることもある。
キシラジンとフェンタニルやヘロインなどのオピオイドを組み合わせた合成麻薬が「トランク」だ。キシラジンにはオピオイド拮抗薬のナルカンやナロキソンの効果を妨げる働きがあり、トランクは特に危険視されている。
ヨーロッパでゾンビドラッグが蔓延しつつある
2024年4月の時点では、キシラジンはヨーロッパでまだ蔓延していない。しかし、英国では、2022年5月に死亡した43歳男性がキシラジン使用による最初の死者とされている。2022年12月から2023年8月までの期間、キシラジンの使用が確認されたのは16人で、そのうち11人が死亡した。
KCLの研究では 「キシラジンは既に英国の違法薬物市場に浸透しており、ヘロイン市場にとどまらない。ヘロインを使用する人々と麻薬を使用する広範な人々の両方を急性および慢性の健康被害から守るためには、緊急の行動が必要である」と警告する。ヘロインを購入する者たちの多くは、そもそもキシラジンを求めているわけではないにもかかわらず「トランク」を購入させられ、事情を知らずに過剰摂取してしまうという。
EUの薬物専門家は、東ヨーロッパでは既にキシラジンが一般的になりつつあると分析する。2023年6月に発表された「欧州薬物・薬物中毒監視センター(EMCDDA)」の報告書によると、ラトビア・リガで欧州された注射器の13%からキシラジンが検出され、隣国のエストニアでは警察が2022年にキシラジンの押収を開始したという。
米国ではゾンビドラッグが社会問題化し、次期大統領選挙の争点となっているほどだ。ゾンビドラッグによる混乱は、英国をはじめとするヨーロッパに広がり、いずれは日本にとっても脅威となるだろう。成分がよくわからない怪しげな薬物に決して手を出してはいけない。
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