多指症にまつわる伝説が世界中に多い謎! 古代壁画、未知の部族、シュメール文明、ネフィリム遺骨… 人類史に重要な役割か
1本の指が2本以上に分かれて形成されてしまい、結果として手足の指が6本以上になる多指症。現在では幼少期に手術で切断されることが多いが、豊臣秀吉や作家のJ・D・サリンジャーも多指症だったと言われている。
世界中には多指症にまつわる伝説が数多く残されている。有名なところでは、『旧約聖書』の「サムエル記下21章」と「歴代誌上20章」に登場する「ガトの背の高い人物」がいる。ペリシテ人の町ガトの出身者で、ペリシテとイスラエルの間の戦の際にダビデの兄弟シメアの子ヨナタンに倒されたとされるが、彼の両手・両足には6本の指があったと記されている。
「またガテで再び戦いがあったが、そこにひとりの背の高い人があり、その手の指と足の指は六本ずつで、その数は合わせて二十四本であった。彼もまた巨人から生れた者であった」(bible.com)
『旧約聖書』に登場する巨人は「(天から)落ちてきた者達」(ネフィリム)と呼ばれる。
こうした記述が実在の出来事であったことを証明するかのように、多指症の巨人の遺骨らしきものが発見されたという話もある。
1895年にアイルランドのアントリム郡で発掘された身長3.6mを超える巨人の遺体の右足には6本の指があったと言われている。この遺体はイギリスの展示会に出品されたが、後に行方不明になっている。
また、20~30年代に米カリフォルニア州のサンタ・カタリナ島で考古学者のラルフ・グライドンは身長2.7m以上ある巨人の遺骨を発見したとされている。この巨人にも6本の指があったそうだ。
巨人だけでなく、多指症の部族の伝説も多い。英国人ジェームズ・ニーダムは、アメリカのテネシー渓谷で、ヨーロッパ人のような見た目をした未知の部族と遭遇したと言われている。彼らはメランジョンと呼ばれ両足・両手に6本の指があったそうだ。大西洋岸に漂着したポルトガル人の子孫だと考えられているという。
現在のイラク・クウェート近辺で発生した世界最古の都市文明であるシュメールの像にも、6本指の人物が象られている。シュメール文明には宇宙人が介入していたという話もあり、今なお多くの謎に包まれている。
米・ニューメキシコ州、アイダホ州のインディアン・クリーク州立公園、南米チリ、壁画やペトログリフにも6本指の手が頻繁に描かれており、ニューメキシコ州にあるチャコ文化国立歴史公園から発掘された先住民の遺骨からも複数の多指症の痕跡が見つかっているそうだ。
現存するエクアドルのワオラニ族にも6本の指を持つ人物が多いと言われ、世界各地に多指症の人々が存在するように、多指症そのものは極端に珍しいことではない。ただ、巨人伝説や未知の部族伝説と結び付けられるように、多指症にはどこか神秘的なところがあるのは間違いないだろう。
参考:「Disclose.tv」、ほか
※当記事は2020年の記事を再編集して掲載しています。
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