ノストラダムスの予言的中? 教皇フランシスコの死去とカトリック教会の未来

ローマ教皇フランシスコが21日、脳卒中のため88歳で帰天した。復活祭の翌月曜日、バチカン市国で信者らに挨拶をしてからわずか1日後のことだった。この突然の訃報を受け世界中が悲しみに包まれる中、約500年前に生きたフランスの予言者ノストラダムスの予言が再び注目を集めている。占星術師たちは、彼の予言が今回の教皇の死、そしてカトリック教会の将来を言い当てていたと主張しているのだ。
数々の予言を的中させてきたノストラダムス
ミシェル・ド・ノートルダム、通称ノストラダムス。彼の著書『予言集(Les Propheties)』は、450年以上前に出版されて以来、数々の予言が的中したとされ、世界中で議論を呼んできた。

アドルフ・ヒトラーの台頭、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺、新型コロナウイルスのパンデミック、さらには2022年の生活費危機(インフレなどによる経済的困難)までも予言していたと言われている。そして今回、教皇フランシスコの死も彼の予言の一つだったというのだ。
教皇の死と「弱体化する座」に関する予言
ノストラダムスは星の配置を用いて未来を予見したとされる。彼の予言の中には教皇フランシスコの死を示唆するものがあるという。彼は「非常に高齢の教皇」が亡くなり、カトリック教会が弱体化するだろうと警告していた。
具体的には、次のような四行詩を残している。「非常に老いたる教皇の死を経て / 良き時代のローマ人が選ばれるだろう / 彼はその座を弱めると言われるだろう / しかし長く座し、痛烈な活動を続けるだろう」。
今回亡くなった教皇フランシスコは88歳と高齢であり、「良き時代のローマ人」が次の教皇に選ばれ、「その座を弱める」つまりカトリック教会の影響力が低下するものの、その教皇は「長く在位し」、活発に(あるいは批判的に)活動を続ける、と解釈できる。
次期教皇は「浅黒い肌の若者」?
ノストラダムスは次の教皇についても予言を残している。「偉大なる王の助けを得て、浅黒い肌の若者が、赤い色の別の者に財布(権力や富の象徴か)を渡すだろう」。
これが具体的に誰を指すのかは不明だが、次の教皇を選出するのは枢機卿団(カトリック教会の高位聖職者)の役割だ。その選出会議(コンクラーベ)は、システィーナ礼拝堂の扉の向こうで、極秘のうちに行われる。有権者138人の3分の2の票が必要であり、過去には数日から数ヶ月を要したこともある。
ただし、教皇フランシスコの遺体は少なくとも15日間の公式な追悼期間中、サン・ピエトロ大聖堂に安置されるため、コンクラーベはすぐには始まらない。彼の遺言によれば、遺体はローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の質素な地下墓地に、「フランシスコ」とのみ記されて埋葬されるという。

ヨーロッパの「残酷な戦争」と「古代の疫病」
ノストラダムスは教皇の死だけでなく、さらに先の未来についても不吉な予言を残している。彼は、「ヨーロッパの地の人々」がいつか「残酷な戦争」に巻き込まれるだろうと警告している。
また、「古代の疫病は敵よりも悪くなるだろう」とも指摘している。これは新たなパンデミックの到来を示唆しているのだろうか。
一方で、彼はロシアとウクライナの紛争について、両軍の「疲弊」によって終結する可能性があるとも予言している。また、ブラジルでは火山活動や致命的な洪水に見舞われるとも述べている。
ノストラダムスの予言は、その曖昧さゆえに様々な解釈が可能であり、後付けで的中したとされることも多い。しかし、歴史上の大事件と奇妙に符合する記述が少なくないことも事実だ。教皇フランシスコの死を巡る今回の騒動も、数世紀を経てもなお人々の関心を集めるノストラダムスの予言の不思議な魅力を改めて示していると言えるだろう。彼の言葉が単なる偶然の一致なのか、それとも未来への警告なのか、その判断は我々自身に委ねられているのかもしれない。
参考:The Mirror、ほか
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2024.10.02 20:00心霊ノストラダムスの予言的中? 教皇フランシスコの死去とカトリック教会の未来のページです。ノストラダムス、ローマ教皇、教皇フランシスコなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで