地球内部に“もう一つの太陽”と失われた文明が?「地球空洞説」と驚異の地下文明を追う

ユニークなアイデアである“地球空洞説”はSFやファンタジーの産物として片づけてよいものなのか――。実は今も地球内部には超自然的な存在、驚異的な技術、そして説明のつかない現象に満ちた世界が存在するという根強い主張がある。
■根強く信じられている“地球空洞説”の根拠は?
地球の奥深くの世界に古代の文化や文明が今もなお存在しているとしたら――。
プラトンは神話的な“内なる世界”について言及しており、地球の四隅を非常に長く狭いトンネルが繋いでいると述べている。
西暦50年に遡ると、ローマの著述家、大プリニウスが、古代アトランティス文明が首都を襲った大災害の後、ヒマラヤ山脈へ逃れたと記し、アトランティス人は地球内部に定住し、今も地上の現代文明から遠く距離を置いて暮らしているという。
“地球空洞説”の提唱者の1人、ロシアの物理学者フョードル・ネヴォリンは、地球は空洞であり、その中心には小さな太陽が存在する可能性が高いと説明している。
地球内部に世界が存在するという決定的な証拠を提供する最も有名な報告は、海軍士官リチャード・バード(1888-1957)の南極探検であるかもしれない。
1939年から1950年代まで5度にわたる米海軍の南極調査の指揮をとったバードは死の直前、南極点の向こうに「空に浮かぶ魅惑の大陸、地球の永遠の謎」である地が存在すると述べたと伝えられている。
バードが南極上空を偵察機で飛行中、大きな穴の中へ迷い込んでしまったのだが、そこは地球の内側の巨大な空間で、もう一つの世界であったというのだ。そこには緑豊かな大地がひろがり、走るマンモスらしき生物を見たという話が彼の死後に発見された日記などから伝えられている。
バードが地球内部の世界について語るよりずっと前から古代の文化には地球内部にそのような“空洞”が実際に存在するかもしれないことを示唆する口承や文書による伝説が存在している。
ブラジルなどのアマゾンに居住する先住民族、マクシ族の伝説によると、彼らは太陽の子らの末裔であり、火と病気の創造主であり「内なる地球」の守護者である。彼らの口承には、地球への入口について語られており、「世界の反対側、内なる地球」には体長3~4メートルほどの巨人たちが住んでいるという。
オルタナティブメディア「Ancient Code」によると同様の物語はほかにもたくさんある。バビロニアの英雄ギルガメッシュは地の底で祖先のウトナピシュティムを訪ねている。ギリシャ神話では、オルフェウスが地下の地獄からエウリュディケーを救出しようとし、エジプトのファラオはピラミッドに隠された秘密のトンネルを通って冥界と交信していたと言われている。そして仏教徒は世界の王が統治する地下の楽園「アガルタ」に何百万人もの人々が住んでいると信じている。
18世紀の数学の天才、レナード・オイラーは、地球は中空で、中心に太陽があり、生命が存在すると結論づけた。ハレー彗星の発見者であり、イギリス王立天文学者でもあったエドモンド・ハレー博士もまた地球は内部が空洞で、3つの層があるとの持説を展開していた。

作家であり研究者のデイビッド・ウィルコック氏は、地球内部に古代文明の連合体が存在すると説明し、これらの古代文明は長きにわたり地球内部を故郷と呼んでおり、今まさに世界に姿を現そうとしているという。
ウィルコック氏は地球内部の空洞は、高度な文明人が地球の表面で起こるすべての出来事を監視しながら生活できる場所を確保するために利用している述べている。
最近の科学研究も地球内部に深く切り込んでいる。
地球物理学者のスティーブン・ヤコブセン氏率いる研究チームが2014年に「Science」で発表した研究では、地球のマントル層(深度約640キロメートル)以下に、水の貯留層があることが示唆されており、この地下の海は液体の水ではなく、リングウッダイトと呼ばれる青い鉱物の結晶構造に閉じ込められた水で構成されているという。この巨大な水の貯水量は地球上の海水の最大3倍にも及ぶということだ。
また独バイロイト大学のエレナ・ビコヴァ博士率いる研究チームが2016年に「Nature Communications」で発表した研究では地球の地下深くに未知の酸素源が発見されたことを報告している。地球の奥深くに酸素源があるとすれば、生物が活動できることにもなる。
はたして科学的アプローチから“地球空洞説”が検証される日は近いのか。そしてウィルコック氏の言及のように地底文明が自発的に地表の我々の前に姿を現す未来があるのか。地底の謎についての新たな展開が近く起こってくるのかもしれない。
参考:「Ancient Code」ほか
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2024.10.02 20:00心霊地球内部に“もう一つの太陽”と失われた文明が?「地球空洞説」と驚異の地下文明を追うのページです。陰謀論、南極、地球空洞説、歴史などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで