専門家が警告する“新型コロナ以上の悪夢”とは…「次のパンデミックは火星から来る」

新型コロナウイルス(Covid-19)を超える、次なるパンデミックは、わずか数年以内にやって来るかもしれない。しかも、その発生源は地球上ではなく、「火星」だという――。
そんなSF映画のような恐ろしい警告を発しているのは、バッキンガム大学宇宙生物学センターのバリー・ディグレゴリオ名誉研究員だ。NASAが2030年代に計画している有人火星探査。そのミッションが、人類にとって取り返しのつかない悲劇の引き金になる可能性があると、彼は強く懸念している。
宇宙飛行士が「生放送」で死ぬ日
ディグレゴリオ氏が描く最悪のシナリオは、こうだ。火星に降り立った宇宙飛行士が、地球の生命とは全く異なる未知の病原体に感染する。そして、その様子が「生放送」で全世界に中継されるというのだ。
「もし宇宙飛行士が火星で旗を立て、一晩休んだ翌朝に未知の病気の症状を見せたら、一体どうするというのですか?」と彼は問いかける。「地球に帰還するには1年以上かかり、救助隊を送ることもできません。宇宙飛行士を“人間のペトリ皿(実験台)”にしてはならないのです」。
火星の環境は地球とは全く異なる。そこで生きる微生物がいるとすれば、我々の免疫システムが全く対応できない、未知の脅威である可能性は十分にある。

半世紀前に生命は“発見”されていた?
ディグレゴリオ氏の主張の根底には、NASAに対する根強い不信感がある。彼は1976年の火星探査機「バイキング計画」で、すでに火星の生命は発見されていたと考えているのだ。
当時、探査機の実験責任者だったギルバート・レビン氏は、火星の土壌から微生物の代謝活動を示すガスを検出したと主張した。しかし、NASAは別の実験結果からこれを否定。レビン氏は生涯にわたって「自分は火星の生命を最初に発見した男だ」と訴え続けた。
さらに、この懸念はNASA内部からも上がっている。元NASA惑星保護担当官のキャサリン・コンリー氏は、「火星サンプルを地球に持ち帰る計画は安全ではない」と指摘したために解雇された、と主張しているのだ。彼女によれば、探査機の滅菌が不十分で、サンプルに地球の微生物が混入する可能性があったにもかかわらず、NASA上層部はその指摘を聞き入れなかったという。

惑星間汚染という「ギャンブル」
地球から火星へ、そして火星から地球へ。惑星間の微生物の移動(惑星間汚染)のリスクは、常につきまとう。ディグレゴリオ氏は、過去のアポロ計画でさえ、その危険性があったと指摘する。
アポロの宇宙飛行士たちは、月面の塵を宇宙服に付着させたまま船内に戻り、帰還後は隔離された。しかし、カプセルが海上に着水し、ハッチを開けた瞬間、もし月の塵に微生物が付着していたとすれば、その時点で地球の海は汚染されていた可能性がある。「我々は、未知の存在とギャンブルをしているようなものだ」と彼は言う。
この一連の警告に対し、NASAは「将来のミッションでサンプルを持ち帰る予定はあるが、NASAは安全性を決して妥協しない」とコメントしている。
人類の夢である宇宙探査と、未知のパンデミックのリスク。我々はその狭間で、極めて慎重な判断を迫られているのかもしれない。
参考:THE Mirror、ほか
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